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歯車は噛み合わない 14

そして駅で電車を待っているときに、ポケットに入れていたスマホがメッセージを受信した。 相手はマサルで、明日が休みだったら今から来ないか? という誘いだった。 マサルと会うときは、基本的に俺の気が向いたときに俺から誘うことが殆どだ。 割り切った関係であることを理解していたマサルは過度な連絡もよこさないし、俺が言わない限り誘いもしない。 その関係が楽で続いているのだが、今日は珍しい。 いつもなら無視するが、マサルの家がここから比較的近い場所にあることと、色々と考えてしまい少し心が弱っていた俺はマサルの家に行くことにした。 マサルのマンションのインターホンをならせば、カギが開いて笑顔のマサルに出迎えられる。 「まさか、来てくれるとは思わなかったよ」 「来ないほうがよかったか?」 「なんでいつもそう可愛くないこというかなぁ」 いつも通りの軽口をたたくマサルは相変わらずうざい。 やっぱり無視すれば良かったか。

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