どうしてここまで心に住み着いているのか。 どうしてこんなに好きなのか。 どうしてここまで、純粋に無償に和臣を慕えるのか。 自分から会えない状況を作ったくせに、思い出しては胸を焦がし、ありえない夢まで見ている。 何度もこうやって想像で和臣を汚しているのに、何が純情だ。 わかっていても、今の俺は変われない。 「アキト……付き合おうよ」 「イ、イヤ…っ…だ……ッん…っぁ……」 和臣の想像から引き戻されるマサルの声に少し苛立つ。 そして、また和臣を汚す。 俺は、きっといつまでもこのままだ。 自分で自分を傷付けて生きていく。 そうでなければ、生きられない。 高まった快感がはぜれば、いつものように和臣に対して罪悪感が襲ってくるのだが、その日はやけにマサルの声や言葉が耳に残っていた。 そして、同時に和臣に会いたくて堪らなくなった。 泣きたくなるくらい、ただ会いたいと思ったんだ……。 今度会えたなら高望みはしないから。傷付くことがあっても逃げたりしないから。 だから。もう一度だけ……会わせて欲しいって、心底願ってしまったんだ。