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温もりが欲しいとか言えない 5

それから和臣は俺たちの同期会に自然と参加するようになった。 どうやらこの3人とは気が合うらしく、ポリクリも後半に突入し、相変わらず忙しいようだったが、誘って来れそうな時は息抜きにと参加していた。 今日もそんな5人で飲んでいたとき。 飲み会の会場に、思いもよらぬ人物が現れた。 「こんばんわ~」 その声の主が現れた瞬間、俺は不快感をあらわにし、逆に神崎は嬉しそうに手を振った。 「河北さ~ん!! こっちです!」 「神崎、どういうことだよ!?」 「何してるの? ってメール来たから、皆で飲んでますって言って、よかったら来ませんか? って誘ったんだけど?」 何を勝手に誘ってるんだよ。 「いや、朋ちゃんがここで飲んでるって言うから来ちゃったよ。はじめまして~。河北で~す」 賢は上原や藤森と簡単な挨拶を交わすと。 「いきなりお邪魔してごめんね~」 そんなことを言いながら俺と和臣が座るテーブルの向かいに座った。 そして、その視線は和臣に向けられた。

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