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もの憂いげな純情 43
脚を抱え直されて腰が宙に浮く。
そこに和臣が覆い被さってきてまた上下に激しく腰を打ち付けてきた。
「あぁッ…んぁ……も、…いく…から…ッ…」
「いっていいよ。……俺もいくから」
貪るようにキスをしながら奥深くまで突き入れられて、気持ち良すぎて目眩すらする。
「あっ、か、ずおみ…ッあ……いく……いくッ……んあぁぁ」
「…ッ……」
「あぁぁぁッ…───」
びくびくっと体が強張り、足先から脳まで痺れが一気に駆け巡る。
小刻みに震えながら俺が自身の白濁でお互いの腹を汚したほぼ同時に、俺の中はこれまで以上にきゅうきゅうと和臣を締め付け、和臣もまた熱いものを何度かに分けて俺の中に放っていた。
「ん……ッ…………」
肩で息をしながら重い瞼を持ち上げれば、和臣がまっすぐに俺を見ていた。
腹のなかには温かい感触がじわじわと広がっている。
「……中、だした……」
「ごめん」
そう謝る和臣だけど、何故か抑揚がなく単調な言い方だった。
上気し肩で息をしている割には妙に落ち着いた表情をして、でも視線だけは熱く俺を見下ろしている。
「ごめ、んじゃ……ない……あっ、え?」
あまりにあっさりした物言いに言い返そうとすると、和臣はまた俺の脚を持ち上げて再び腰を動かしだした。
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