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純情オレンジ 31
そして、名残惜しそうにお互いの唇が離れてからゆっくりと自身を引く抜くと、そこからは何回分かの白濁がどろりとが流れ出た。
「……んっ」
その刺激にも体を震わせ陽斗が身をよじらせるのを見ながら陽斗の頬に触れる。
「ごめん……また中に出しちゃった」
「……それさ。何回も出した上で言う?」
陽斗は呆れた顔をしたけど軽く笑いながらまた俺の背中に手を回して俺の襟足を触った。
「ごめん」
「……出しすぎ」
「ごめん」
なんか俺、前もセックスのあとに謝ってたっけ。
いや、前も俺が悪いんだけどさ。
反省するように俯いていると、陽斗が手を伸ばして俺の額を小突いた。
「あんまりさ、こう何回も出されると、後が大変なわけ」
「ごめん」
「そのままにしとくと腹壊すしさ」
「ほんと……ごめんなさい」
俺が肩を落としていると、少し間が空いた。
そして陽斗がごそごそと寝返りをうつように俺に背を向けると、静かにボソッと呟くように言ったんだ。
「今度からは、俺がいいって言った日だけにして欲しい」
「え?」
って、また中出ししてもいいのかよ!!
文句言ったり呆れた顔をする割にそうやって陽斗が俺に甘いから付け上がっちゃうんだよなぁって言葉には出さずに思うと、いとおしさで自然と目が細まり、そっと陽斗の髪を撫でたくなる。
「わかった。今度からは陽斗がいいって言ったときしかしない」
すると、言ったそばから恥ずかしくなったのか、陽斗は耳まで赤らめながらすくっと立ち上がり、ふらふらした足取りのままシャワーを浴びると言って浴室に向かおうとした。
その覚束ない足取りに、一緒に行こうとしたけど、そこは断固拒否されてしまう。
真っ赤な顔のまま凄みのある眼差しで睨まれても可愛いだけだったけど。
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