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純情オレンジ 37【終】
俺はいつまでも陽斗のこういったギャップに胸を弾ませて、さらに好きになっていくだろう。
きっと、中学の時に夕焼けの中で初めて見かけた陽斗に俺は一目惚れしていたんだと思う。
遠回りしたけど、初めて見て目が離せなかったあの時から、きっとこうなることは決まっていたのかもしれない。
きっと、俺の初恋も陽斗だ。
これからも一緒に歩みを進めていくなかで、幾度となく壁にぶち当たるだろう。
でも陽斗とならどんな壁も突破できるだろうし、何でも大丈夫な気がするのは不思議だ。
それは陽斗といると、真新しい気持ちを思い出すことが出来るから。
だから、俺はきっと道を間違うことはないって思える。
お互いが羅針盤みたくなれたらいいよな。
いつか、この話を陽斗に話してみよう。
あの夕焼けのオレンジに包まれた陽斗の話を。俺の初恋の話。
きっと真っ赤になって、また枕を投げつけられるかもしれないけど。
そんな陽斗を見ることが出来るのも、知ることができるのも、もう自分だけだと思うと……。
それは、すごく気分がいい。
純情オレンジ【終】
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