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第22話

朔夜先輩が見るからに高そうなお店に入ろうとしたので俺は必死に止め、結局俺案のファミレスに入る事に…… うんうん、財布に優しい値段設定だ 久しぶりのコンビニ弁当じゃない晩御飯に嬉しくてついついガッツリ食べてしまった 『…………』 先輩が食べるパスタは本格イタリアンに見えてしまう。パスタ相手にフォークだけじゃなくスプーンも使って食べる人初めて見た 「そうそう、携帯番号教えてよ」 『俺のですか?』 「憂君以外に誰がいるの?それより憂って呼び捨てしてもいい?その方が呼びやすいから」 『それは全然いいんだけど……えっとちょっと待って』 「うんうん」 携帯を出し、先輩と番号を交換した 朔夜先輩と番号交換……ゲームのフレンドってだけで凄いのに電話番号もだなんて 『……ご馳走さまでした』 「また行こうね」 結局また奢ってもらってしまった 一体いつ会計を済ましたんだ…… お金を渡そうとしたら思いっきり拒否された 外はもう真っ暗。私服じゃないからそろそろ帰らないと補導されてしまう 「家どこ?送るよ」 『あはは、女でもないのに。ちゃんと帰れるって』 「憂は小さいから心配になるよ」 『もうっ!』 「冗談だよ、今日はありがとうね。また俺とデートしてね」 『でっ!?』 デートって言われて吹き出しそうになった 「ふふ、本当に面白い子。じゃあね」 『あっ俺も色々ありがとう!気を付けて!』 そう言って手を振り、先輩と解散した 帰り道、先輩と居た余韻がまだ残っていた 最近バイトばっかりで全然遊びに行ってなかったから、今日は本当に楽しかったんだ 余り絡んだ事がない人だったけど話しやすくて優しくて……俺、今日1円も出してねーし…… 『はぁ、俺も先輩みたいになりたいな』 童顔でちんちくりんで根暗でネガティブくそ面倒臭がりな俺は到底先輩みたいな格好いい人にはなれない 憧れるとはこういう事なんだろうな ……家に着いたら改めて先輩にお礼メールしよう 『……?』 明日の朝食を買いにコンビニに寄ろうとした時、急に前を誰かに立ち塞がれた 「俺財布なくしちゃってさー、困ってるから助けてよ」 『えっ?』 気がつくと後ろにももう1人 「今いくら持ってる?見せてよ」 『いやっ急いでるんで。すいません……あっ!』 そう言って歩き始めようとしたら鞄を取られた こ、これはまさか…… .

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