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第45話
朝起きるとコタツ布団で寝てたはずなのにシングル布団にいた
そして隣には何故か半分布団から飛び出してる朔夜先輩
おおっ寝顔だ!先輩の寝顔だ!レア物だ!
じゃなくて何で俺は朔夜先輩と同じ布団で寝てるんだ
昨日は確かにコタツ布団で寝たはず……
ま、いっか
先輩を起こさないようにそろ〜っと抜け出し、頭がもう少し起きるまでボーっとした
……よし、今日は俺が朝食を作ろうじゃないか
冷蔵庫の中には先輩が作ってくれた料理の食材の残りが入ってるし。うんうん
「……んん、何か臭い…………火事!?」
『あっ先輩おはよう!』
飛び起きた先輩に声を掛けた
「何?何かめちゃくちゃ臭いんだけど!」
『あー……あーうん、あっ!換気しようか?』
「この臭いは何?何か燃やした?」
あ、先輩の寝癖発見
『早起きしたから朝飯作ろうとしたんだけど……ちょっと目を離したら真っ黒になってて』
「朝ご飯?……え、もうこんな時間?アラームしてたはずなんだけどなぁ……んー?」
まだ寝ぼけてる様子の先輩。なんだかちょっと可愛いかも
「えーっとちょっと待っててね。今から朝ご飯……朝ご飯……え?憂が朝ご飯作ったって?」
どうやら目が覚めたようだ
『うん。だけど……』
「ちょっと待って」
慌ててキッチンへ向かう先輩
「……これは?」
『えーっと、何だろう?』
「新しいフライパン買いに行こうね」
『うん』
結局朝飯はコンビニで買う事になった
やはり俺に自炊はさせちゃ駄目みたいだ
今日は1日中フリー
バイトもないし、昼までゆっくりしてから朔夜先輩と一緒に買い物へ行く事になったんだ
「ちょっとこのまま待っててくれるかな?一旦家に帰って荷物置いてからまた来るよ」
『わかった』
先輩は1度自分んちに帰るみたいだ
俺は言われた通りこのまま先輩が来るまで適当に用意して自宅待機
暫くして携帯が鳴った
もう少ししたら着くからアパートの前で待ってて、と言うので俺は財布と携帯を持ち部屋を出た
『えーっと、この辺で待ってればいいかな?』
そういえば俺先輩んち何処か知らないんだよなー
今度教えてもらおっと。あ、せっかくだから今日聞いてみようかな
そんな事を考えていると、俺の目の前に1台の車が……
車?
「おまたせ」
停まった車の窓が開き運転席には朔夜先輩
『え!?車!?』
「そうだよ」
『ちょっと待って!免許は!?』
「持ってるよー」
そう言って見せられた免許証……
そうか、俺とは違い先輩は免許が取れる年齢なんだ……
ってか高3で車持ってるとかヤバ過ぎだろ
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