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第147話
「はぁ、もういいや。帰る」
「来たばかりなのにもうお帰りですか?せめてひと口だけでも飲んで行かれては?」
「いらねぇ!」
「貴方は一体何をしにここに来たんですか?」
「お前が俺をここに連れて来たんだろーが!」
立ち上がった時、机の上にある写真に気が付いた
「……誰だ?」
「ああ、弟です」
「弟?へぇ、お前兄弟いたんだな。ちょっとチビ助に似てるし」
「そうでしょ?少し雰囲気が憂君と似てるんですよ。大人しくて頭の良い子でした」
「……でした?」
「亡くなったんです」
「悪りぃな」
「いえ……」
勝哉は気まずそうにし、再びテーブルの前に座り直した
「……病気か?」
「いいえ。いじめによる自殺です」
「は?」
「私が暴力を好まない理由……わかりますよね?」
「何となくな。だが虐めと喧嘩は別物だろ」
「時には喧嘩も虐めに繋がる事があります。話し合いで解決出来る物は話し合いで解決したいんですよ」
「ああ」
「すっかり大人しくなりましたね」
「当たり前だろ!」
はぁーーーっと深い溜息を吐き、勝哉は目を瞑った
「……で、お前はまだ黙ったままキスさせんのか?」
「その内飽きますよ」
「エスカレートしたら?」
「私も男です。力もそれなりにありますから」
「はぁ……真面目な生徒会長はただのアホだったか」
「アホ?それは一体どういう意味……っ!」
勝哉は立ち上がり尾澤の腕を掴み上げた
「な、何……っ」
そしてそのままベッドへ尾澤を押し倒した
「……抵抗してみろよ」
「ご冗談を」
「冗談?俺がどんな人間かわかってねぇな」
「んっ」
強引に口を口で塞ぎ、服の中に手を入れた
「……マジで抵抗しろよ。抱くぞ」
「いいえ、勝哉さんはそんな事はしません」
「何の自信だよ」
「本当は優しい方だとわかりましたから」
じっと目を見つめて言った
「……」
「私の事を気に掛けてくれてますし、今だって私が抵抗しやすいようにわざと力を抜いてます……
それにここに来る途中もさり気なく自分が道路側を歩く様にしてましたよね?」
「なっ!!」
顔を真っ赤にしパッと尾澤の上から退いた
「……ほら、優しい」
「う、うるせぇ!!」
クスッと笑い、背を向ける勝哉に後ろからそっと抱き着いた
「わかりました。もう勝哉さんしかキスさせませんよ」
「……嘘じゃねーだろうな?」
「ええ」
そう言い、尾澤は勝哉の頬にキスをした
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