12 / 12

おまけ 『夜這い』

 幼馴染みで親友だった。そこに恋人も追加されただけ。変わらない日々を過ごしていたある日。 「恋人みたいなことしたい」  と言うので、夜になってあいつんちに行った。 「どうしたの?」 「恋人みたいなことしたいって言ってたから」  夜這い。  そう告げてキスしても、無邪気に笑っている。 「ほんとだ、恋人みたい」  楽しそうな姿が愛しい。  それから何度も柔らかくキスを繰り返して触れ合って、時々見つめて、微笑みを交わして、また口づけを。微睡みは心地よく、二人で抱き合って眠った。  ……これが『夜這い』だと思われたらどうしよっかな。まあ、いいか。

ともだちにシェアしよう!