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第30話
「何するんだよ!」
「たまにはさ、見つかるかもしれないスリル味わうのも楽しくない?」
「楽しくない」
「そんな怒らないでよ
なんだかんだいってかなたさっき勃起しそうになったでしょ?」
…実を言うと勃起しそうになったしでも貞操帯でできなくて今普通におれのものが痛い
「図星かな?
普通の散歩じゃつまんないでしょ
ほら、かなた散歩の続きしよう」
「…貞操帯かローター取ってって言ったらとってくれる?」
「誰が来るかもわからないところでちんことお尻晒してもいいなら取ってあげる」
「…やっぱりいい」
幹人が歩き出す
「…幹人、まっておれ歩けない」
「えー、腰抜けちゃった?早すぎない?
散歩したくないの?」
「違う
…幹人が手、繫いでくれたら歩ける」
幹人が顔を両手で覆いながら体をのけぞらせる
…たまにやってるけどどうしたんだろ、あれ
おれ変なこと言った?
幹人がすーはーと深呼吸しておれに手を差し出す
「はい、手繋いであげるからこれで歩ける?」
「ん、…幹人の手、温かい」
つい、握ったまま幹人の手を頬にすり寄せる
幹人がなんかブツブツ言ってる
おれの手そんなに冷たかったかな
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