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番外編 学生時代 怪我の手当て
町田を連れて保健室へと入る
保健の先生は…と探すが今出ているみたいだ
「町田そこ座れよ
…目と頬のとこ、手当するから」
「だ、大丈夫、べつに…」
「いいからそこ座れ」
無理矢理座らせて手当してやる
部活で怪我の手当したことあるからなんとなくは出来る
…少し不格好だが
「…よし、これで終わり」
「ええっと…ご、ごめんね前園くん」
「別に気にしなくていい
というよりそのままいられる方が迷惑だ」
使ったものを片付けながら話しかける
「…なあ、町田お前のその頬と目の怪我
言いにくいのはわかるが…
…殴られたあとじゃねぇのか?」
聞くのをためらいながらも本当のことが知りたくて町田に聞く
町田は一瞬驚き泣きそうな顔をして
「…なんでもないよ
ただの僕の不注意だから」
へらっと笑いながらそう言った
…多分、今これ以上聞いても答えてはくれない
面倒事に巻き込まれるのはきらいだが、
なぜか、なぜかこのときは
「…なあ町田、お前放課後時間ある?」
町田のことが知りたくて興味がわいて
「うぇっ?放課後?ええっと…ある、けど」
「じゃ、放課後ちょっと付き合って」
「えっ!…ぼくはいいけど前園くん部活じゃないの?サッカー部とかいってなかった?」
「今日休みだから」
本当は嘘だ
大好きなサッカーをサボってまで町田のことが知りたくて仕方がなかった
「放課後、二階の南の方の非常階段のところで待ってて」
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