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第1話
俺、白原 光(しらはら ひかり)は、とある会社で働いている。
仕事だらけの日々を送って、いつかは明るい家庭を作る それが俺の未来予想図だった。
だか、それをはるかに上回る奴が俺のところに来た。
「これからここで働くことになりました!
黒木 深弦(くろき みつる)と言います。宜しくお願いします!」
顔は中の上、背は190ぐらいってとこか…。俺と20cmくらい差があるがまぁ良い。
ガタイも良いし、高校とかでバスケとかしてたかもな。
あと、モテそうな性格だし相当高校でモテただろうな。
そんなことを思っていると、目が合った。
その目はとても鋭くてなにか思っていそうだった。
しかし、瞬きをした瞬間その目は嘘だったかのように優しい目と変わった。
気のせいだったか、或いは錯覚か。
まぁ、どうだっていい。
どうせ、“可愛い後輩”に過ぎないのだから。
「黒木、と言ったか。俺は白原 光。それでここの部長だ。何かあったら俺に聞いてくれ」
その後、黒木を連れて社内を歩き回った。
「ここが資料室で、ここが昼食を摂る休憩室、そしてここが会議室だ。他に行ってない場所は……地下の倉庫だな」
俺は、速く仕事を終わらせて家でゆっくりしたいと思い、急ぎ足で倉庫へ向かった。
(そういえば、黒木の足音が聞こえないな。
女子のうるさい甲高い声が聞こえるだけだ…。)
そう思い、後ろを振り返ると女子がキャーキャーと黒木を取り囲んでいた。
黒木は、王子のようなスマイルで女子に微笑んでいた。
俺は、急いで黒木の方へ行き
「おい!早くしろ。時間が無いんだ。」
と、女子に取り囲まれていた黒木の腕を引っ張ってその場を後にした。
「ここが最後の倉庫だ。いろんなものが数多くあって無断でここから持っていくと、クビになる可能性が大幅にある。だから、絶対に無断で持っていくなよ。」
午前中に黒木を案内し終わり、午後は部長として働いた。
早く終わらせて、定時には帰ろうと思っていた。
だか、一人の部下が失敗を犯しそれを直す羽目になった。
暗い部屋で、一人。
パソコンに向かってキーボードを叩いていた。
すると、どこから現れたかは知らないが
黒木が机の前に立っていた。
ビックリして黒木の方を見ると
顔がとても近くにあった。
顔を背けたら、「白原さん」と呼ばれて
黒木の方を見ると
いきなりキスをされた。
「ンッ…?!ちょっ…待っ……、フゥ……ハァ」
ビックリして突き飛ばした。
「すみません、俺。
初めてあった時から白原さんが好きです。」
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