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⑤
「うあっ、あ、あっ」
「玲二さんッ…」
低くて熱い声に、ぶるりと体が震える
その声と一緒に差し挿れられた舌が耳の穴をねぶり出し、俺の頭を真っ白に飛ばすには充分だった
「ひぃッ、あっ、ニキ、も、イきた、あ、あっ」
「日に日に感度が良くなって…本当、玲二さんは体だけは馬鹿正直ですね」
「く、ぁ‥ッ‥、んンッ」
ニキの笑顔が近付き、唇が重なる
直ぐさま舌が絡められ、くちゅくちゅ‥と、どちらとも分からない唾液が喉に落ちていく
気持ちイイッ
キスも
高ぶったモノがニキの腹で擦れるのも
奥の所を突き上げれるのも
「うぁ、あぁ、あ、ニキッ、もっと…ッ」
「ッ…急かさなくても大丈夫ですから。玲二さんが気絶するまでイかせてあげますよ」
その言葉通り、何度も何度もイかされ、気絶するまで抱かれて
気がつけば朝を迎えていた
そして、痛む腰を誤魔化しながら出社した俺に待ち構えていたのは…
「安倍ッ!!昨日は悪かったッ」
昨日一緒に合コンに行った同僚2人
物凄い勢いで駆け寄ってきて、なぜか謝られた
合コンをめちゃくちゃにしたのは俺の方なのに、いや正確にはニキのせいだが…
「安倍に旦那さんがいるとは知らなかったとは言え、合コンに誘っちゃってよ〜。
いや〜旦那さんに悪い事したな。それにしても旦那さん、めちゃくちゃカッコ良くてビックリしたわッ」
「は?だ、旦那?ちょっ、いや、違ッ」
「安倍も水臭いじゃん!俺ら偏見とか無いし、パートナーがいるんだったら言ってくれても。
にしても昨日の旦那さんさぁ、安倍の事すっげぇ好きなのな!こっちが照れたわ〜」
「お、おいッだからニキは、そう言うのじゃなくてー…」
「今度ゆっくり話し聞かせろよ。あ、そうそう、他の同僚にも安倍には旦那さんがいるから、もう合コンに誘うなって言っといたからな」
「え?い、いや、だから、違ーーーうっ!!」
思いっきり勘違いした同僚の余計な気遣いに、合コンに誘われる事は一切無くなったばかりでなく
俺には
年下の、イケメンの、旦那がいるという
恐ろしい噂が会社全体に広まるのにそう時間は掛からなかった
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だんだんと外堀を埋められつつある玲二さん…
徐々に、でも着実に。
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