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「うあっ、あ、あっ」 「玲二さんッ…」 低くて熱い声に、ぶるりと体が震える その声と一緒に差し挿れられた舌が耳の穴をねぶり出し、俺の頭を真っ白に飛ばすには充分だった 「ひぃッ、あっ、ニキ、も、イきた、あ、あっ」 「日に日に感度が良くなって…本当、玲二さんは体だけは馬鹿正直ですね」 「く、ぁ‥ッ‥、んンッ」 ニキの笑顔が近付き、唇が重なる 直ぐさま舌が絡められ、くちゅくちゅ‥と、どちらとも分からない唾液が喉に落ちていく 気持ちイイッ キスも 高ぶったモノがニキの腹で擦れるのも 奥の所を突き上げれるのも 「うぁ、あぁ、あ、ニキッ、もっと…ッ」 「ッ…急かさなくても大丈夫ですから。玲二さんが気絶するまでイかせてあげますよ」 その言葉通り、何度も何度もイかされ、気絶するまで抱かれて 気がつけば朝を迎えていた そして、痛む腰を誤魔化しながら出社した俺に待ち構えていたのは… 「安倍ッ!!昨日は悪かったッ」 昨日一緒に合コンに行った同僚2人 物凄い勢いで駆け寄ってきて、なぜか謝られた 合コンをめちゃくちゃにしたのは俺の方なのに、いや正確にはニキのせいだが… 「安倍に旦那さんがいるとは知らなかったとは言え、合コンに誘っちゃってよ〜。 いや〜旦那さんに悪い事したな。それにしても旦那さん、めちゃくちゃカッコ良くてビックリしたわッ」 「は?だ、旦那?ちょっ、いや、違ッ」 「安倍も水臭いじゃん!俺ら偏見とか無いし、パートナーがいるんだったら言ってくれても。 にしても昨日の旦那さんさぁ、安倍の事すっげぇ好きなのな!こっちが照れたわ〜」 「お、おいッだからニキは、そう言うのじゃなくてー…」 「今度ゆっくり話し聞かせろよ。あ、そうそう、他の同僚にも安倍には旦那さんがいるから、もう合コンに誘うなって言っといたからな」 「え?い、いや、だから、違ーーーうっ!!」 思いっきり勘違いした同僚の余計な気遣いに、合コンに誘われる事は一切無くなったばかりでなく 俺には 年下の、イケメンの、旦那がいるという 恐ろしい噂が会社全体に広まるのにそう時間は掛からなかった ■■■■■■■■■■■ だんだんと外堀を埋められつつある玲二さん… 徐々に、でも着実に。

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