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第13話

*** 「俺に触られるの気持ちいい?」 「……んなわけっ……ひっ、アアッ!」  こんなにグズグズになっているのに、まだ抵抗しようとすしている航太の姿に、背筋を愉悦が這い上がる。  オワコンだなんて思ってごめんと心の中で謝罪をしながら、伊織は航太を仰向けに返し、その言葉とは裏腹に……猛っている彼の性器を指先でピンと弾いた。 「や、やめろっ!」 「気持ちよく無いんだろう? だったら、ここを勃たせてるのはおかしいよな」  性器の先端へ指で触れ、先走りの透明な液を掬いとりながら伊織が告げれば、悔しそうに口を歪めた航太はこちらを睨んでくる。けれど、涙で潤んだ瞳には、威圧感がまるでなかった。 「ふぅ……あぁ」  ローションへと混入させた媚薬の効力はたいしたもので、どこに触れても淫蕩に喘ぐ姿はまるでAV女優のようだ。しかもこれは演技ではない。必死にあらがう航太の姿は余計に嗜虐心を煽った。 「ころす……ころ……すぅ」 「はいはい、分かったから、もっと気持ちよくなろうな」 「やっ……やぁっ」  アナルから指を引き抜いて、コンドームを手にした伊織は、ハーフパンツを少し下げてから、自身のペニスへ装着する。そして、拘束された脚を掴んで大きく左右に割り開き、さんざん解して熟れたアナルへと自身をピトリとあてがった。 「やめろっ……も、ホント、むりぃ、そんなデカいの……はいらないからぁっ!」 「大丈夫だよ。航太ならできる」 「ねがいだ、それだけは……それだけは止め……」 「さっさとヤれってさっき言ったの航太じゃん」  笑みを浮かべて告げた伊織は、迷わず腰を奥へと進める。 「やっ、あ、アウッ!」  首を大きく仰け反らせ、涙を流す航太の姿を目にしたとき、伊織の心の中にはある種の欲情が渦巻いていた。 「なるほど」  これまでは、ゲームと思って楽しんでいたが、どうやら自分は間違えていた。 航太を切ろうと思ったのも、切られたあとの航太の反応を見たかったからに他ならず、本当に手放すつもりは無かったことにようやく気がつく。  特別な感情を抱いたことがなかったから、気付くのが遅れてしまったが、航太の全てを知りたくて、彼の特別になりたいなどと思った時点でもはやそれは――

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