2 / 10

第1話

(れい)「おは、よ、う……」 眠い目をこすりながら、かろうじて兄たちに声をかける。 怜央(れお)「おっはよ〜!零!」 瑠色(るい)「おはよう、零」 零「玲央兄、瑠色兄おはよう」 やっぱり起きてるのはこの二人だけか………… ってことは……… _______________________________________________________________________________ 僕は、瑠色兄に頼まれて、(もも)兄と那月(なつき)兄をお越しに行くことになった。 まずは、百兄からおこしにいこう! 零「百兄起きてー!」 百「……ぅん………れ、い、?」 うわぁ、朝からなんて色気なんだよ、……… なんで、普通に寝ただけでそんなに服が乱れるんだ? 百兄のファンの子が見たら、みんな鼻血出して倒れて、病院にGO!だよ…… 零「そうだよ。ほら、早く起きて、遅刻しちゃうよ」 百「んっ………じゃあ零、キス、して、!」 はぁ、やっぱりこうなるのか……… 毎朝、なぜ弟にキスを求めるんだ…… 寝ぼけて誰かと、間違えてるの? 零「はぁ〜、キスしたら起きてくれるの?ってか、なんで?」 百「んっ」 仕方がない……って!全然仕方がなくないよ! でも、しないと起きてくれないんだろなぁ〜、、、 キスしようと百兄に近寄ったとき、、 零「うわぁ!」  那月「はーいっ、ストップー!百、弟に何やらせようとしてるの?」  背後から那月兄に抱きしめられる。 はぁ〜、なんで毎朝おんなじ事繰り返すんだろうか… 那月「零、おはよ」 零 「那月兄おはよう。   ほら、百兄も起きて!ごはん!」 百 「ちぇーっ、なんで毎朝毎朝もうちょっとってとこで邪魔すんの?    もうちょっと、空気よんでくれてもいいじゃん!」   そうなんだ、なぜかいつも僕が諦めてキスしようとしたタイミングで那月兄はくる…毎回思うがなぜ、同じタイミングで出てこられるんだろうか?やはり、職業的にわかるもんなんだろうか、、、 僕には、全然わからない… 那月 「そんなものよみません!どうせ、零が来るときに気配感じて起きてたんだろ。なら、とっとと起きてご飯食べにいけよ。」 えっ、百兄起きてたの?じゃあ、誰かと間違えてるってことはないはず…じゃあなんで?あっ!もしかして………からかわれてる? 零「百兄からかうなんてひどいじゃん!もうっ!僕先にいってるよ!」 僕は、百兄の部屋をあとにする。背後から二人の声が聞こえた気がしたが、気にせず、リビングまで歩いていく。 ___________________________________ 僕が行くとそこには、もうすでに千兎(ゆきと)兄さんも起きてきたようで、 兄たちが3人で朝食の準備をしていた。 そして、後ろから百兄と那月兄がやってきた。 零「千兎兄おはよう。」 千兎「零、おはよう。それに、百と那月も。」 百、那月「「千兎兄おはよう。」」 朝食ができあがり、みんなが席につく。   フレンチトーストとサラダ、スープ。どれもすごく美味しそう。 全員「「「「「「いただきます。」」」」」」 どれも、すごく美味しい!! 僕が、そう思い食べていると… うーん…………なぜだろう、兄さんたちニコニコしながらこっちを見てる気がする。ってか、見られてるね!なんでなんだ???? 零「にっ、兄さんたちなんでそんなにこっちみてるの?」 百「気にしないで!」 那月「そうそう、気にしないで食べてたべて〜」 いやいや、見られてると気まずいよ。 なんたって、、、 僕の兄5人は………… 全員、超ー絶美形揃いなのだ!! 僕は、特にきれいな顔しているわけでもなく、醜いわけでもなく、 すごーーく平凡な顔をしてる。 なのに、なぜだろうか、兄たちは僕のことを「かわいいっ!!」と言って可愛がってくれる。まぁ、嬉しいんだけど、、、。 だからといって、家では兄さんたちの誰かが必ずと言っていいほどいつもそばにいて、外出するときも誰とどこに行くか、何時に帰ってくるか、ついていかなくても平気か、と心配されるのはすごく疲れる。 僕だって、今日から高校生なのだけれど…… もう幼い子供じゃない! 中学のときも、授業参観とかで兄さんたちが全員来て、大変なことになった………… 次の日から僕は、女子からの質問攻めにあったり、連絡先を教えろと迫られたり、……… そのせいで、男子からは妬まれてハブられたり……… しかも、怖いのはここからだ。きっと、僕をいじめた人たちは兄たちによって………… うん!あれは、きっときのせいだ!僕をいじめた人たちほとんどのやつが、大怪我をしたり転校していったのだってきっと偶然…… ああ、これからすごく心配になってきた……… 僕は、平凡な高校生活をおくることは、できるんだろうか……………

ともだちにシェアしよう!