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第三章・2
残された青葉の頭の中は、二人の男性への思いが渦巻いていた。
大切な、大好きな智貴さま。
だけど、智貴さまは。
『解りました。加古を、七浦さんにお譲りしましょう』
僕を、お金と引き換えに手放してしまわれた。
仕方がない、ということは解っている。
だが、頭ではわかっていても、心では割り切れない。
「僕の新しいご主人様は、芳樹さんなんだ」
『18歳の誕生日なんて、まぁこんなもんだ。青葉、こういうの初めてだろ?』
僕に、誕生会を開いてくださった。
楽しかった。
『友達』という存在を、初めて味わわせてくださった。
それには、心から感謝している。
青葉の心に、ある覚悟が芽生えた。
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