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第八章・9
「んぁあッ! はぁあッ、あぁああ!」
悦い啼き声だ、と、芳樹は青葉の甘い叫びを耳に心地よく聴きながら、余韻に浸った。
長く、たっぷりと解き放つ。
芳樹が体から離れる前に、青葉はぐったりと力尽きてしまった。
はぁはぁと息を切らせ、細かく震えている。
芳樹はできるだけ優しく、そっとその温かな体内から引き抜いた。
収まりきれなかった白濁の体液が、とろりと流れ出す。
脱力して動けない青葉のために、ウェットティッシュで丁寧に拭き取ってあげた。
「悦かったよ、青葉」
青葉は、ぼんやりと芳樹の言葉を聞いていた。
優しい声。優しい言葉。
ぼんやりと聞いてはいたが、心にはしっかりと届いていた。
長い腕が、広い胸が、青葉を包み込む。
事後のけだるいひとときを、二人でゆっくりと味わった。
その愛の悦びを、噛みしめ合った。
(あ、でも。忘れないようにしなきゃ。ハロウィンのアイデア……)
うとうとしながらも、青葉は頭の中で閃いた考えを繰り返し復唱していた。
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