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第九章 ハッピー・ハロウィーン!

「先日は、ありがとうございました」  青葉は、コーヒーのお供にと買った和菓子の店『みのや』へ再び足を運んでいた。 「こちらこそ。また来てくださったんですね」 「お菓子、どれもすごく美味しくて。すっかり気に入っちゃいました」  それはそれは、と店主の男性は笑顔をほころばせた。 「この通り、さびれる一方なんですけどね。そんなお客様の声が聞けるのが嬉しくて」  なかなか店をたたむ決心がつかない、と言う。 「店をたたむ、だなんて。がんばってください、応援しますから」 「ありがとうございます」  店主は、ていねいに頭を下げた。  それはそうと、と青葉はバッグから一枚のメモ紙を出した。 「すみません。特注になるかと思うんですが、こういうお菓子を作れませんか?」 「絵が描いてありますね。どれどれ」

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