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第十八章・7

 怜もまた、自宅のベッドの中にいた。 「あんなこと、言うつもりじゃなかったのに」  青葉への、電話。  芳樹さんから、離れて欲しい。  兄である僕を愛しているなら、彼から身を引いて欲しい。  そんな風に、話すつもりだったのに。 『青葉くん? 熱があるそうだね。大丈夫なのかい?』 『早く治して、それから正々堂々と戦おう』 『まぁ、それは置いといて。君を案じる気持ちには、変わりないから』  彼を気遣う気持ちが、最初に出た。  真っ向勝負を挑む言葉が、紡がれた。  兄として、弟を心配していた。 「青葉……くん。青葉。僕の、弟……」  自分と同じ顔を思い浮かべながら、怜は眠りに就いた。

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