40 / 84
第36話
ピリリリ ピリリリ
一通り買い物が終わり成世とショッピングモールを歩いていると
成世のスマホから着信音が聞こえた
「誰だよ...会社の方か...」
「ごめん、さくちょっと出てくるから待ってて」
「ん、」
成世は電話に出ながら人気の少ない所へ歩いていった
「本でも読んでるか」
俺は置いてあるベンチに座ってさっきよった本屋で買って貰った本を読むことにした
...やっぱこの人が書いたのは面白いな
俺の好きな作家さんの新作がいつの間にか発売していて見ていたら成世が買ってくれた
「咲人...?!」
え...?
聞き覚えのある声で名前を呼ばれて声のした方を振り向くと
「...柊輝?」
そこには学校帰りなのか制服姿の柊輝が居た
「咲人...なんで、お前どこ居たんだよ」
柊輝は俺の近くまで来てそう言ってきた
「俺...お前がいきなり転校したって先生に言われて連絡つかなくなるし家行っても、もう解約したって言われるし、...心配したんだぞッ」
いつもの優しいでも何処が芯のある目で言われて申し訳ない気持ちになってくる
「ごめん、、ごめん、柊輝...あの、俺」
柊輝になんて説明すればいいのか分からずに言葉を詰まらせていると
「さく、そいつ誰?」
電話を終わらせてきたのか成世が俺の所に帰ってきた
「あ、中学からの親友の柊輝...」
成世は コイツがか とぼそっと呟くと柊輝の方を向いた
「俺、さくの彼氏」
は?...コイツ言いやがった柊輝相手に...
「彼氏?!えッ!咲人マジで?!」
柊輝はこうゆうのに偏見はないから大丈夫だとは思ったけどコイツなんか喜んでね?
「柊輝声でかい...まじ」
なんか、改めて言うと恥ずい...
「良かったぁ...俺咲人には幸せになって欲しかったけど女子と付き合う咲人なんか見たくなかったんよね」
何言ってんだこいつ...
「咲人本当は女子に人気あったんだぜ?何人か言いよろうとする子いたけど俺が阻止してた」
咲人が鈍感ってのもあったけど と柊輝は自慢げに言ってきたてか...
「えッ!俺モテてたの?!まじかァ...ハッ」
そんな事を言っていると後ろから何やら黒いオーラを感じて振り返ると
「あ、いや...」
不機嫌な顔をした成世が俺の方を見てきていた
「何、さく浮気?するのは良いけど覚悟出来てんの?」
浮気なんてする訳ねぇだろ
「ち、ちげぇよッ」
じゃあ、何 と更に圧をかけながら成世が聞いてきた
一方柊輝はそんな俺たちの会話をヘラヘラ笑いながら見ていた
「そーいえば咲人今学校どこ通ってんの」
成世の誤解をといて話をしていると柊輝が聞いてきた
「あー、桜宮学園...」
「えっ!?あのめっちゃ頭良くて金持ちの人達が通ってる学校?!」
柊輝が驚くのも無理はない都内で殆ど知らない人は居ないと言っても良いくらいの
学校だしな...
「うん、成世がその学校を経営してる会社の社長なんだよ...」
柊輝は驚きながらも俺の話を聞いてくれていた
ともだちにシェアしよう!