39 / 84

第35話

「藤沢様、いらっしゃいませ」 店に入ると成世に気づいた明るい雰囲気の男の人が来た 「あぁ、今日はさくの服買いに来たんだけど」 グイ 「おっと…」 成世は俺の腕を引っ張って俺をその人の前に立たせた 「可愛い人ですねぇ、初めまして私は村松(むらまつ)と言います」 「お名前を聞いても?」と村松さんは明るい笑顔で言ってきた 可愛らしいって…俺の何処が可愛いんだか 「あ、えっと望月 咲人です」 「へぇ〜いい名前ですね、では少々お待ちください」 「ありがとうございます...」 そう言って村松さんは俺たちのところから離れていった 「なぁ、俺今ある服で十分なんだけど」 「いいの、大人しく貢がれとけ」 貢がれるって... 俺は成世になんもしてない気がすんなぁ、 「お待たせしました、準備が出来たのでこちらへどうぞ」 少し待っていると村松さんが帰ってきてそう言った 「さく、行くよ」 「あ、うん」 「この服はどうですか?」 「うん、いいねこれもちょうだい」 俺は今服を何着も着せられまくっている もう数十分はやってるし、何着買うつもりだよ! 「あの!もう大丈夫です...」 「えーさくもういいの?」 「もういい、もういい、てか俺疲れてきた。」 何回も着替えをしていると意外と疲れる... 「そっか、じゃあコレ一括で」 そう言いながら成世はカードを村松さんに渡した 「それ家に送っといて」 「分かりました」 「じゃ、また今度来る」 「はい、ありがとうございました」 俺たちは村松さんの店を後にしてゲームの売ってる所へ向かった 「さく、最近のゲームって何があるん?」 「えー、何だろ有名なのはあ〇森とかじゃん?」 ゲーム機はまだ親がいる時に発売されてたからソフトもいくつか持ってる 「あ、PS5だっけそれは明日ら辺に届く予定だからソフトだけ買お」 えっ!?まじかそれって入手困難じゃねぇの?...どんなルートだよ 「あ、うん」 電気屋──── 「さく、好きなの選んで、なんなら全部買ってもいいんだけど」 「えッ...いやそんなにあってもやらない」 「そぉー?」 「まぁ、さくがやりそうなの全部買うつもりだけど 」 と成世が言っていたがもうスルーする事にした 「成世、俺自分のゲーム機持ってんだけどそれ今どこにあるん?」 「いや、新しいの買う」 「なんでよ、」 わざわざ新しいの買う必要あるんか? 「さくの周りは全部俺の買ったものがいい」 あ...そうゆう系ですかぁ... 「親が買ったやつでも...?」 「うん、捨てはしないから」 しょーがねぇか、成世に買ってもらお 俺は自分がやりたいソフトをいくつかとり成世に渡してレジまで行った 「成世、」 「んー?」 「ありがと...」 会計を済ましてから俺がそう言うと 「!...どういたしましてニコ」 どういたしまして と言う成世の顔は何故か笑っていた

ともだちにシェアしよう!