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第37話

「さく、もう帰るよ」 15分ほど柊輝と話していたら成世が声をかけてきた 「えー、」 俺が不満気な声を上げると はぁ とため息をついて 「さく、まだ本調子じゃないんだから熱ぶり返したらどうすんだよ」 「咲人熱出したん?!ならはやく帰った方がいいんじゃね?」 「んー、わったよ...」 柊輝にも言われ頷くしかなくなった... 「成世...柊輝と連絡交換しちゃダメ?」 「えぇー、」 今度は成世が不満気な声をあげた 「なぁ、いいだろ?お願い!」 両手を顔の前で拝むようにあわせて成世のことを見上げる 「ッ〜〜、それ反則ッもうわかったよ!」 なにが反則だったのか分からないけど成世にOKを貰うことが出来た 「よっしゃっ!あ、でも俺今スマホ持ってない」 成世に取られたままなことを忘れてた... 「さくのスマホなら今俺が持ってるから俺がやる」 「柊輝またな!」 「咲人またな〜」 成世が俺のスマホを持ってきていて柊輝との連絡交換をしてくれたそのままスマホは成世のポケットにしまわれた...いつ返してくれんだよ。 家──── 「ただいまー、」 「さく、手洗いうがいね」 「わぁってるー」 あの後すぐに帰ってきた 言われた通りに手洗いうがいをしてからソファに座った 「久しぶりの外だったな...疲れた...」 まさか柊輝に会えるとは思わなかったし成世が柊輝と連絡交換してくれるとは... 「さく〜、ご飯何食べたい?」 「特に何もない」 「了解ー」 暇だな本の続き読むか 「...く、さーく、起きて」 「んぅ...」 俺はソファに座りながら疲れて寝てしまっていた 「ご飯できてるよ、早く食べよ」 「もうお腹いっぱい...」 「は?まだ全然食べてないじゃん」 最近食欲がわかないしあんまり食べられなくなってきた 「でも、もう食べられねぇし」 俺がそう言うと成世が席を立って俺の方へ来た ?? ヒョイ 「え?」 ストン 「ちょ、何」 いきなり俺の事を軽々と持ち上げて俺の座っていた席に成世が座って膝に俺を座らせてきた 「軽すぎ、もっと食べて」 成世はそう言いながらご飯を俺の口の側まで持ってきた 「えぇ...」 ほら とさらに俺の口に近ずけてきた ......パクン モグモグ 「いい子 」ナデナデ 「ガキ扱いすんなよ...//」 「てか、ホントにもう無理...」 グッ ?!... 成世の膝から降りようと動くと許さないと言わんばかりに腕に力を入れてきた 「逃がさないよ?せめて半分は食べてもらうからニコ」 まじか.........

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