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結ぶ(22)
ニールは俺の目元をティッシュで拭き、鼻をかむようにと数枚握らせた。
嗚咽が収まった俺は、こんなことくらいで泣くなんて情けないと思いつつ鼻をかみ、ベッドから抜け出した。
「俊樹っ!」
後を追ってこようとするニールを無視して洗面所に駆け込み、冷たい水で顔を洗った。
目も鼻も赤い。
おい、俊樹。お前一体幾つだ!?
鏡を見ることすら恥ずかしい。
顔を拭いていると、背中からすっぽりとニールに抱きすくめられる。
「ごめん…俊樹が余りにもかわい過ぎて…度を越した。
本当に悪かった。ごめん。」
俺は無言でふるふると首を振った。
イきたいのにイかせてくれなかったのが悔しいだなんて。
そんな理由で泣いたのが恥ずかし過ぎて。
流石にそんなこと言えなくて、俺は黙っているしかなかった。
でも、ニールのことだ。
そんな俺の気持ちなんてきっとバレてる。
その証拠に、俺が泣いた理由を根掘り葉掘り聞き出そうともしないし、俺の頭を撫でる手は『分かってるから』と言っているように思えた。
ニールは暫く俺を抱きしめていた。
俺も抗うことなく、ニールに抱かれてその体温を感じていた。
ニールが遠慮がちに
「俊樹、もう意地悪なことしないから…一緒にベッドに戻ってもいいか?
肌がすっかり冷たくなってる。風邪を引きでもしたら大変だ。」
「嫌がること、しない?」
「しない!!!」
「それなら…」
ニールは俺の鼻先にキスをすると、軽々と抱き上げた。
「初夜のやり直しだな!
ちゃんとイかせるから!」
そんな直接的な言葉を言わないでくれよ!
さっきまでの自分の痴態が脳裏に蘇って、思わず両手で顔を覆った。
耳まで熱い。
俺はニールと違って経験不足なんだ。
少しは労 れ!考慮しろ!
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