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Ⅹ《おまけ+》【Final】oho!
真川さんが暗号を打った……
『oho』……って、なに?
今度は真川さんが俺の頭を撫でる。
ドキドキ、ドキドキ
なぜだろう。
ドキドキ、ドキンドキンッ
激しく胸を穿つ、この心音は。動悸が止まらない。
「なるほど。そういう事か……」
勧修寺先生には分かったの?
やっぱり、これ。αの暗号だ。
不意に、気配もなく。
気づいた時には、勧修寺先生の指に俺の顎が捕らわれている。
吐息が吹いた。
「剥いてもらえ」
唇は触れない。
触れるか、触れないかの距離で、熱い息だけが口の端 にそっと落ちた。
「指図されるまでもない。剥くのは俺の役目だ」
なに?
なんだ、なんだ?
一体、ふたりはなんの話をしてるんだ。
屈強な腕がぎゅっと俺を包んで、勧修寺先生からガードしている。
「あの、真川さん」
「ん?」
「剥くって、なにをですか」
当の本人を差し置いて、話が進んでいてさっぱり分からない。
ドキドキドキ
(なのに、どうしてだろう)
ドキンドキン、ドキンッ
しつこいくらい心音が鳴る。動悸がやまない。
「決まってるだろ。君の……」
「俺の?」
「ちんこの皮だ」
…………………………
…………………………
…………………………
俺の…………皮…………
「ヒギャアアァァァァアアアーッ!!♠️♠️♠️」
二つの双玉に挟まれた『h』とは★
「皮被りの」「射精だ」
揃って答えるな!エロエロα!
「俺はっ、俺はっ」
ほほほっ
「ほぅぅー」
「包茎」
「じゃありません!」
「では剥けているのか?」
「それは……」
なぜ即答しない?俺!
「明里君はズル剥けですか」
「ズルむ……」
だから、どうして即答しない。
フゥ
二人が同時に息を吐いた。
(その溜め息、どういう意味だァッ)
「ちゃんと剥こう」
「だからっ」
「衛生的にもよくありませんよ」
「洗ってます」
「これからは俺が洗ってやろう」
「だからっ」
「皮に包まれた亀頭では早漏も仕方ありません。まずは洗って刺激になれましょう」
「洗ってます」
「早漏は個性だ。大切にしような」
「しません」
「怖いかも知れませんが、よく泡を付けて剥けば大丈夫。洗ってあげましょう」
「洗います」
なぜ、勧修寺先生も洗いたがるんだ?
「包茎が好きだから!」
「~~~♠️」
「優斗の包茎は俺のものだ。可愛い皮被りは俺が剥く!」
「だからァッ」
なにを争ってるんだ。このα達は。
「自分で剥きます!」
………………
………………
………………
「…………💙」
「…………🖤」
「フギャアァァァァァーッ♠️!!!」
俺はなんて事をッ
「優斗」
「明里君」
「「剥いてやろう💙」あげましょう🖤」
「ヒヤァァァアアアアー♠️!!!」
真川さん……
勧修寺先生……
「ごめんなさい」
二人のα……
「記憶を失ってください!!」
プシュウゥゥゥー!!
拳がエロα二人の頭頂部にクリティカルヒットした。
眠れ、永久 に……
頭から湯気出して……
カランカラン
床に転がったリモコンも白煙を噴き出している。
『oho』の表示のまま。
バキィン
俺の足がリモコンを踏んだ。
最初から壊れていたんだ。このリモコンは……
二人のα、記憶を失ってください。
次に目覚めた時は、どうか健やかに。
ズル剥け…………いいな。
《完》
本編はまだまだつづくよ♪
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