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第7話 数年ぶり

にいちゃんとお風呂とか何年ぶりだろうか……小学校低学年までは大好きな兄ちゃんと入れて幸せだったけど、ある時から急に恥ずかしくなったんだよね。結局僕たちはまるで恋人の自然消滅みたいに二人でお風呂に入ることは無くなった。 オムライスを食べ終わり、今僕らはお風呂が沸けるのを待っている。結局味わって食べる余裕は得られなかったし、今もいつ入るのかと気が気じゃない。 「奏、なんで正座してんだ。ほら、兄ちゃんの足の上に乗せてやろう」 「ゑ?」 僕がされるがまま、胡座座りをしている兄ちゃんの上に乗せられた。しかも後ろからめっちゃギュッてして来る。そういうところだよ兄ちゃん。顔赤くなってないかな、自分の身体が震えているような気がする。 ロクデナシ、もういいんじゃないの?わざわざ寝なくてもここまでやってさらにこの後お風呂に入るんだよ?もういいんじゃないの? 僕にはとっては永遠にも感じるほどの時間を耐え抜き、ここからが戦い。風呂に入るんだ。 戦いのゴング(お風呂が沸いた時になる音楽)が鳴り響いた。

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