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第2話暁side
「七彩、もうちょっと上手に断れないかな。明日もあるって言えたのは良かったけどさ、俺がいなかったら七彩今頃連行されてるよ。」
「あー、もう!わかったよ!ごめんね!僕だって言われたくて言われてるんじゃないんだよ!」
七彩は疲れるとすぐ素が出る。
一人称が『僕』になるのはその現れだ。
「いいか、七彩。その疲れると別人格みたいなの出すのやめろ。お前がやりたくない仕事No. 1をOKしたのは悪かったと思ってるし」
七彩はBL関連の仕事が1番苦手意識が高い。というか嫌っている。
今回もそのBL関連の仕事でこの苛つきようだ。
「ほんとだよ!!なに!?『俺を夢中にさせないで…。』って!キザにも程ってもんがあるでしょ!?世の腐女子たちはあれを聞いて元気になってんの!?」
「お前台本見てからそれしか言ってないぞ。」
こうなったら七彩は止まらない。
「でも今回は俺、なんだっけ、あれだ、受け?の役じゃなかったから1億倍マシだけどさ。」
なぜこんなにも彼がBL関連の仕事を嫌がっているのかはよくわからないがこれだけは言える。
「そうだな。ほら七彩、ツイッチャー見たか?この前のBLCDが今日発売でネットで騒いでるぞ。」
お前1番BLの受けの役が1番あってるぞ。
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