脚を抱えられて。 「……っ」 「――――……すこし、我慢な……？」 　いつの間にゴムをはめたのか、ローションも垂らした高瀬自身を、あてがわれる。 「――――……っ……っん……」 　何度か浅く抜き差ししながら慣らされる。 　少し入りにくい所を、ぐ、と押し入れられて。 「……っふ……」 　ぎゅう、と瞳をつむると。 　小刻みに突きながら中を侵して、途中まで、収まる。 「――――……っぅ……っ……ん――――っは……」 「――――……織田……」 　吐息まじりに、耳元で呼ばれる。 「……平気？」 「……ふ――――ン……っ　……」 　堪えて、吐く息が震えるけど。 　うんうん、と、頷いた。 「――――……た、かせ……」 　しがみつく。はあ、と息が漏れる。 「……っ……っ……ん……っ」 　高瀬と繋がるとか――――……。 　……一目惚れがどうとか。 　好きとか、大好きとか。いっぱい思ってる時にも。 　全然考えた事、無かった。 「――――……」 　キスされて、胸に触れられる。 　力が一瞬抜けた隙に、高瀬のが奥まで入ってきた。 「……っ……ぁ、ん……っ」 「織田――――……？」 　頬に触れられて、視線を合わされる。 「……だい、じょうぶ……」 　――――……こんなに、痛みもなく、受け入れちゃうんだよな。 　どんだけだ、オレの体――――……。 　……何回目、だっけ……高瀬と、すんの――――……。 　なんか。回数、増えるほどに、気持ちよく、なってくし。　 「可愛いな、織田……」 　痛くはないけど、どきどきが半端なくて強張ってると、そんな風に言われる。　胸が、きゅ、と締め付けられる。 　頬に触れて、ゆっくりキスしてくれて、少し、ホッとする。 　額の汗ではりついた前髪を掻き上げられて。 　まっすぐに、見つめられた。 「織田……」 　 　高瀬の、少し、上がった息が――――……　細められる瞳が。 　色っぽくて。ドキドキ、する。　 「こうしてると……すげえ、好きなの、確かめてる気がする」 「――――……」 　なんか、嬉しすぎる言葉が、理解できた瞬間。 　カァッと、顔に血が集まる。 「……っっ……」 　……あ、……もう、だめ。 　……恥ずかしすぎて。　無理……っ。 　なんでそんな事、そんな、見つめながら、言えるんだ。 「――――……っ……っ……」 　思わず、ぎゅ、と後ろを締めたら、ゾクゾクして。 「……っん……」 　そのゾクゾクが、勝手に強まっていく。 　あ、なんか――――……　やばい。　勝手にイっちゃいそう……。 　 「……ったかせ……っ」 「……っ、締めすぎ、織田――――……」 「……っやだやだ……っ……や……っ」 「……っ」 　頭ん中、光が弾けるみたい。 「……っあ……っ……」 　真っ白になるみたいな感覚で。 　自分が、びく、と小さくのけ反ってしまったのが、分かる。 　中の高瀬を、めちゃくちゃ締めてしまう。 「……お、だ？」 「――――……っふ……っ……」 　額の汗を掻き上げて、高瀬が、オレを見下ろしてくる。 　こらえきれず、涙が、零れ落ちていく。 「……今、イッた？――――……　す、げえキツイけど」 「――――……イッた、かも……　気持ち、よすぎて……無理……」 「――――……中だけでイけるんだな……」 「……っ……？……中だけ、て？……？……」　 「だって今、前でイッてないだろ」 「――――……っ……？」 　高瀬の手が、前に回って触れてくる。 「……あーもう……ほんと、可愛い」 　深く深くキスされて、舌が絡む。 「……っ……」 　ぐい、と肩を布団に押さえつけられて。 　脚を高く上げられて。余計、深く、受け入れさせられる。 「――――……ぅ、んっ……っ……」 　中で感じすぎて、ぞくぞくして、息を詰める。 「や、だ……これ……恥ずかし……っ……」 「……うん。……全部見えて、興奮する……」 「……っや……ア……っ！」 　奥を突かれて、叫んでしまいそうで、唇をかみしめる。 　少しして、声を出さないオレを見て、高瀬が苦笑い。 「……織田――――……唇、かみすぎ……」 　気付いた高瀬の親指が、唇に触れて、軽くこじ開けてくる。 「――――……っ……たか、せ……　キス、したい……」 「――――……」 　言ったら。 　じー、と見つめられて。 　親指が、唇を、なぞる。 「――――……かわい……」 　言いながら、重なる、唇。 　また少し、離れて。 「……キスも、セックスも……こんなにしたいって思うの、初めてでさ」 「――――……っ……っ……ん……」 　舌が捻じ込まれて。 　上顎をなぞって。それから、舌、に、絡みついてくる。 「……ふ……　っぁ……　」 「はー……　　ほんと……　止まんなくて、ヤバいな、オレ……」 　深くキスされて。 　――――……中を突かれて、喉の奥で、声が、上がる。 「――――……織田……好きだよ……」 「…………っ」 「織田は――――……オレの事、好き？」 　そんな風に聞いてくる高瀬が、愛しくてたまらなくなって。 　うん、と頷くと、また、ちゅ、とキスされて。 　そこから、動きが激しくなって。　 　――――……もう、何も考えられなくなって。 　何とか、声を、抑えようとするのだけれど、無理で。 　分かってるのか、キスでふさいでくれる、大好きな男に、 　長い事、めちゃくちゃ抱かれて。 　――――……最後は、意識を手放すみたいに、眠りに落ちた。