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番外編 真昼の気持ち

 ぼくぅにはよちののうりょくがある。 かこもみらいもわかる。 これはトトからのいでん。 せやから、ゆうちょがはじめてうちにきたときにすぐおんまえのやつだとわかったんや。 なまえをきいただけでもはらわたがにえくりかえるくらいなのに、めのまえにあらわれたら、そりゃあばくはつする。 ぼくぅからうばったじゆうとおなじ、いやそれいじょうのものをとりあげたかった。 あじわったくるしみをわからせたかった。 そして、だれもたすけてくれない、なにをしてもゆるされないむねんさをかんじて、しんでほしかった。 ずっとつのらせていたうらみつらみをはらしたんだ。 それなのに。 ゆうちょはわらっていた。 こんなもんっていいやがった。 もっともっととくるしみをもとめてきた。  ぼくぅはこわかった。 あたりまえみたいにうけいれるゆうちょが。 そして、あくまのめをもつようにすがったから。 まったく、しをおそれてない。 むしろ、しぬためにいきてきたみたいなすがたがよりこわかった。 ようもにくんでたはずなのに、まるでこいびとみたいにせっするからきもちわるいし。  こんなんじゃない。 そうぞうしてたのとまったくちがう。 もっときたなくて もっとうるさくて もっとざんこくな あまくてせつないふんいきなんてあるはずもないのに。 ぼくぅがころしたら、ようがもらっていく? ちはすいつくして、かわとにくはぜんぶたべて、ほねはまいにちしゃぶる? よう、どうした? そいつはおんまえのやつやで? なんで、やさしくすんねん。 “これであなたとひとつになれる“ ゆうちょはいちばんしあわせそうやった。 あかん、ぜんぜんわからん。  とりあえずぼくぅはやーひーにいわれて、ちりょうしてやった。 いかしておけば、きっとほんしょうがでてくるはず。 いつでもころせるようにじゅんびをととのえることにしたんや。  「将来はようちゃんがトトとカカみたいになるの?」 しずかにゆうちょのへやにしのびこんだ。 「一番優秀らしいからね。俺的にはマーにぃがやればいいのにとは思ってるけど」 とうめいにんげんになっとるけど、いちおうへやのすみにすわる。 「それだと世界がめちゃくちゃになるよ」 ゆうちょがわらったあと、ボタンがとんできた。 「俺の方がヤバいの、知ってる?」 ようがみみにかおをよせる。 「今日、ヤーにぃに聞いたんだってね……俺の過去の恋愛事情。そして、勝手に嫉妬したって」 ようがゆうちょのみみをなめていくから、ゆうちょがふにゃふにゃしてきた。 ていこうするしぐさがまったくみられない。 「かわいいヤキモチを妬いてくれてとても嬉しいんだけど、過去なんか気にしなくていいよ」 パクッとみみをはまれたら、へにゃりとようにからだをあずけてしまったゆうちょ。 すきしかないやんか。 「どんな本を読んだって俺を扱いきれないよ」 ようはほんをなおしたあと、ゆうちょをおしたおした。 すんなりパジャマをぬがされて、しろのキャミソールだけになるゆうちょ。 それをようがみつめると、じわじわともえ、きえていった。 「確かにそれなりの顔をしているから最初はモテたよ。でも、必ずこの目に怯えるか、冷たい対応に呆れて去っていくんだ」 つらそうなようにりょうてをのばすゆうちょ。 ようはうれしそうにむねへとびこんでいく。 『あっ……アアッ!』 たんぱくなはずのぼくぅは達してしまった。 なんで。 てきどうしやで? なんで、そんなにあいしあってんねん。  「どうしてゆーたんは怖がらないのかわからない。でも、それでいいかな」 ようがみつめるだけであついいきをもらすゆうちょ。 「なに興奮してるの? ただ見つめているだけだよ?」 あいいろのパジャマをゆっくりぬいで、いじわるなわらいかたをするよう。 ぼくぅはなにをみせられているか、わからんくなってきた。 “今日、殺すから……手伝ってよ“ そうきいたからきたのに。  ようがズボンからおおきいモノをぽろんとだす。 「ンぁ、アッ……アアアアッ!」 それをみただけでイくゆうちょ。 なんで、ちょうきょうされてんねん。 「ハッ、ぁぁ……っあ……」 ビクンビクンとはねるゆうちょをみたようはクスッとわらい、ズボンをぬぎすてた。 「いつも見ただけでイッちゃうよね、本当に淫乱になっちゃって」 ようはひだりてでゆうちょのズボンのうえからシミをくるくるとなでる。 「さっ、今日も始めようか」 ようはあのときとおなじこえをだした。 ゆうちょのかみをなで、くびすじにキスをする。 『うあっ……アッ!』 ぼくぅはもう2かいめ。 なんなん、これ……?    チュッ あご チュッ はな チュ、チュ ほほ チュッ そして、ひたい。 ようはゆうちょをみおろす。 「ゆーたんは俺のものさ……絶対に誰にも渡さない」 「ハッ……ハぁ、ッハあ……」 ようがくちだけでわらっただけでこうふんするゆうちょ。 「苦しい? 大丈夫、すぐに楽にしてあげるから」 ようちゃんはゆうちょのあたまのうしろをつかんでキスをする。  クチュ、クチュ いやらしいおとがたつ。 「ん……ンぁん……んあッぁぁ……」 めっちゃきもちよさそう。 これがおわったら……なんてまったくかんがえてへんのがわかる。 たぶん、いまがいちばんしあわせやろうな。 チュップン! おおきいおとをだしてはなしたようは、ゆうちょをじゆうにした。 めも くちも ても そこから なみだも だえきも じゅうりょくにゆだねるようにたらしていくゆうちょ。 だらしない。 かんぜんにようにまけている。 「こんなになるのは、俺だけだもんね」 たぶん、からだもこころもようにもってかれている。 『アアッ!』 これでさんかいめ。 いかしておかなきゃよかったかもしれない。 もう、おんまえちゃうよ。 ただのへんたいだ。  「もうここ、コリコリしてるよ」 ひだりちくびをつんで、パクリとくわえるよう。 ゴクッ、チュッ、チュッ…… 「ぁ……イッや……あっン」 みぎてはちぶさをもむ。 「イヤならやめるよ?」 ようはきゅうにチュポンとはなした。 せやのに、ゆうちょはむねをたかくあげて、くわえさせようとする。 「ちゃんと言わなきゃアカンよ」 なんで、かんさいべんやねん。 「つ、づき……して?」 ゆうちょはかすれたこえでおねだりした。 「ゆーたんがそう言うなら、しょうがないね」 かぶりつくようにみぎのちぶさにようがすいつくと、ゆうちょはからだをおおきくはねらせる。 「アアッ、ンぁ……ぁ……」 『んあっ……アアッ!』 もう、とまらんわ。    ようはゆうちょのズボンをぬがし、みぎてでゆるゆるとぬいていく。 グチュ……グチュ…… 「ぐちょぐちょだね……聞こえてる?」 あおるようにゆうちょはビクンビクンとはねる。 「聞こえてるなら返事して?」 あまくさそうこえをあげ、さきばしりをひとさしゆびでとり、おしりへぬりつけていくよう。 クルクルとまえをなでてすぐ、ツプッといれた。 「アッ、アッ……アアッ!」 ゆうちょははげしくこしをゆらす。 「その喘ぎはイエスだね」 ふふっとようはわらった。 「柔らかいから痛くないでしょ? 毎日クセを付けているからね」 なぜかようはひだりてでゆうちょのおなかをなでる。 「ふっ、ンぁ……ハァ……」 おだやかにゆうちょはあえぐ。 つらい。 ぼくぅにはみせないかおばかりだから。 「ン! ンアッ……ぁぁ……」 ゼンリツセンをしげきされてるようで、どきどきあえぐゆうちょ。 「ぁハッ……くぁ……」 ゆうちょはヒクヒクとけいれんしはじめた。  「そろそろ、いれちゃうね」 もう我慢の限界、とギンギンのモノをつきさすよう。 ズブッ……ズブズブ 「アアッ、アッ……アハッ、ハぁ……」 ゆうちょのうえにのったようは へそ みぞおち むねと なぞるようになめてからゆうちょとキスをした。 ズリュ……グチャ……ズブズブ……グチュリ だんだんおとがなまなましくなってきた。 クチュ……チュパ……クチュ……チュパ くちもおなじようにだしいれして、ようはゆうちょをおだやかにみつめる。 ゆうちょはくるったようにわめく。  「気持ちいい?」 「もう、死んでもっ、イッ、いぁ……」 「死なれたら困っちゃうなぁ♪」 はなキスをするよう。   「こんなに好きになったことないよ」 ようはしずかにかたる。 「独り占めしたいとかひとつになりたいとか思ったことなかったんだ」 なぜかようはだらんとしているゆうちょのてをかたにのせる。 「爪痕つけていいから肩掴んでよ」 よう……? 「どっかに飛んでいっちゃうから、ちゃんと掴んでてね」 つらぬいたかとおもえば、すぐにぬきだし、またおくへと。 はやさもまし、いやらしいおともひびく。 「アッ、はっ……ぁンア、ぁッ」 ゆうちょはすなおにようのかたをつかみはじめた。 「痕つけて……俺だけのものだって証になるから」 よう、お前……アホか?  「朝日夕馬は誰のもの?」 「あさ、ひ……ようたの、もの」 「死んでも?」 「ようちゃん、から……はなれない」 あかん、ひどくなっとるわ。 「もちろん、そのつもりさ」 ようはゆうちょのてをこいびとつなぎしてふとんにぬいつけた。  「アアアアッ……ハッ、ハッ」 『アアッ……ああ……』 5かいもだしてもうたわ。 「今日もいっぱい出たね」 ようはズリュッというどくとくなおとをたててぬきだした。 「本当に君は愛おしすぎる……壊したくなるくらい」 ようはまたゆうちょをみつめた。 ゆうちょのからだはかたまった。 あくまのめや。 「ごめん、やっぱり僕短気だから殺しちゃうね」 ああ、そうか。 やっぱりやるんか。 あんなにあいしていたのに。 さすが、じきのおさやわ。 「覚えてる? 血を吸い尽くして、皮と肉は全部食べて、骨はしゃぶってあげるってやつ」 「うん、お願い、し……ます」 もうきまりごとみたいにことばをかわしている。 「お望みのままに、マイハニー」 ふふふとわらったようはくびすじにかおをうずめた。  しずかにわめくゆうちょ。 「謝ってんの?」 「それとも、助けを求めてるの?」 ようはクスッといたずらにわらう。 「謝っても、やめんよ」 「助けるわけないでしょ、御前家の奴なんて」 けんおかんをまるだしにいいはなった。 ゆうちょはだまった。 すべてをあきらめたきがしたんだ。 せやから、ぼくぅはテレパシーをつかう。 "そろそろ、現したら? 御前の本性" ほんとうのじぶんをかいほうしなよ。 "言っちゃいな、本音を……怒らないから" わざと、ようみたいにいってみた。  「好き」 「大好き」 「愛してる」 「僕はようちゃんのもの」 「もちろん、ようちゃんは僕のものだ」 は……? ゆいごんがあいのこくはくって。 「な……んで?」 ちゃう。 こんなんちゃう。 「はやく殺してほしかった」 「しあわせがこわかった」 「ようちゃんの……いちぶに、はやく」 ゆうちょにはないのかもしれん。 おんまえのみにくさが。 もとからなかったんや。 「もう、ええから!」 しっけつせいしょっくをおこしているのにとまらんから、おもわずだきしめるぼくぅ。 ようはなぜかはいじんになっていた。 ふっといきをはいたゆうちょはしあわせそうにわらったまま、かたまった。 「助けて……助けてよ、ひる」 ようがこうなんてはじめてだ。 「わかった」 もうにくしみなんてない。 ただいきてくれ。 ぼくぅはじぶんのちをゆうちょへとそそぐことにしたんだ。

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