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初めてのお稽古編『第40話*』
「せんせ……こそ、浮気したら……許しません、から……ねっ!」
「大丈夫だよ。俺は最初から夏樹一筋だからさ。何があっても絶対離さないから」
「んんぅ……!」
「愛してるよ、夏樹……」
市川の汗が上からぽたりと落ちてきて、夏樹はふと顔を上げた。官能に染まりきった目が幸せそうに笑っていた。
それを見たらついキュンとしてしまい、市川と繋がっている部分を一層強く締め付けてしまった。
「はあっ……ん! いや、あぁ、あ……せんせ、早くイって……!」
「わかってるよ。また中に出していいよな?」
「ください……! いっぱい、中に注いで……!」
言うやいなや、市川は上体を倒してこちらに覆い被さってきた。そして唇を塞いでくる。
口内を蹂躙してくる舌に、夏樹も積極的に応えた。うねる舌を押し返し、混ざり合った唾液を吸い上げ、鼻にかかった喘ぎ声を上げる。
「んんっ……! ふ、うぅ……ん、くぅ……!」
「ああ、出る……っ!」
「はひィッ!」
どくん、と体内で市川が脈打った途端、肉筒がきゅうっと縮こまった。市川の剛直を絞り上げ、早く出してと言わんばかりに更に奥へと誘っていく。
「ふ、く……うんん――ッ!」
市川の灼熱が腹の中で爆発した。大量の遺伝子を二度も体内に注ぎ込まれ、比喩でもなんでもなくお腹がいっぱいになってくる。全身が脱力し、完全に引き抜かれた時、緩んだ窄まりからごぼり……と白濁が溢れ出てしまった。
結局力尽き、夏樹はしどけない格好のまま風呂場で気を失った。
***
次に目が覚めた時には、夏樹はベッドの上に寝かされていた。すっかり日も暮れてしまったようで、午後七時を過ぎている。
身体の掃除は全部済んでおり、着ていたTシャツの代わりに新品のルームウェアを着せられていた。
夏樹はゆっくり身体を起こし、ベッドから下りた。腰痛がひどく、歩くのが億劫なくらいだったけれど、なんとか痛みを堪えてリビングに顔を出す。そこでは市川が掃除と片付けをしていた。
「おう夏樹、起きたのか。もう身体は大丈夫か?」
大丈夫なわけがないが、夏樹はあえて平気を装った。腰痛がひどいんです……なんて、恥ずかしくて言えない。
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