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第47話

そよそよといい風が吹いている。 天気もいいし、これなら遅めに干した洗濯物も夕方には乾くだろう。 涼真の用意してくれた朝食(兼昼食)を食べ、これまた気の利く事に洗濯の終了した衣類をベランダに干した。 洗濯機を回してくれたのは真咲。 ちゃんとバスタオルも入ってる。 「よしっと、洗濯終わり!」 空になったランドリーバスケットを脇に抱え室内に戻った。 ガランとしたリビングに若干の寂しさが。 「やっぱり、一人じゃ広かったよな…」 二人は近くのコンビニに行くと言って出かけて行った。 コンビニで電気ネズミのシールがオマケに付いているスナック菓子を買うために。 下らない事かもしれないが、それも経験。 楽しい事を子供のうちに経験しておいた方がいい。 「部屋の掃除でもするか」 掃除機を取りに廊下から納戸の中を探したが見つからない。 真咲が戻し忘れたのかと涼真たちの部屋に入ってみると部屋の奥に探していた物があった。 「やっぱり」 しっかりしてきたとはいえ、まだ保育園児。 戻すのを忘れたりもする。 「さて、掃除しよ」 よいしょ、と持ち上げて部屋を突っ切った時、タンスの引き出しが少し開いていた。 少し生地が見えたから、きっと中から衣類を取り出した時にその下のも引っ張られて隙間に挟まったのだろう。 「しょうがないな」 引き出しを引いて中身を戻すが……一部盛り上がっていてこれが原因かなと全体を取り出した。 「あ…」 いつぞや見たこのレース。 衣類の下に隠すようにしてしまってあったのは黒いレースの下着だった。

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