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第40話

明吏side 好くんの家。久しぶりだなぁ…。お風呂に入って二人でまったりリビングでテレビを見ていた。 自分の家じゃないのに、こんなに寛いでしまっていいのだろうか…。 「メイメイ?どうしたの?」 「ん?なにが?」 「……今日、ぼーっとしてない?」 「そぉ?」 「何かあるなら話して?」 (話…か……) 話があるのは好くんの方じゃない…?何か隠し事してる気がする。誰にでも触れられたくない過去はあるだろうし…。聞かないでおこうと思っていたんだけど、聞いていいのなら…… 僕と好くんはよく似てると思う。だから通じ合うものがあるのではないのかと……。そう言えば、好くんにはまだ何も話して無いんだっけ…? 「僕が全部話したら、好くんも話してくれるの?それで僕のことちゃんと受け入れてくれるの?」 「…ふふっ、当たり前でしょ?ほら、不安なこと全部教えて?ちゃんと安心させてあげるから」 「分かっ、た……。話す…」 それから僕たちはゆっくりと自分の過去について話し始めたのだった…。受け入れてくれなかったらどうしようと不安で、手が痙攣する…。 なんだか、室温以上に寒い気がして、好くんの膝の上に向かい合わせて座る。ぎゅっと抱きしめてくれる両手は、指先がとても冷たくて緊張してるのかなぁ…。手を握って話し始めた…。

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