"お姫様は王子様と出会って恋に落ちる"そんなのもう遠い昔の話。 かつてこの世界には男と女という2つの性別しかなかった。 けれど今はα‬(アルファ)、β(ベータ)、Ω(オメガ)という第二の性が存在し男性型のアルファ、ベータ、オメガ、女性型のアルファ、ベータ、オメガと6種の性ある。 ‪アルファ‬は社会的地位が高くてエリート。人口の約5%と希少な種。 ベータはというとまあ、いい意味でも悪い意味でも平凡。でも、アルファに劣らないスペックを持つベータもいるという。人口の約90%と大半を占めていて、男β×女βの夫婦がいちばん一般的かな。 オメガは男女共に妊娠が可能で月に1度1週間の発情期というものがある。この時オメガはアルファを誘惑するフェロモンを放つ。 オメガは妊娠しやすい体の作りになっていて‪昔は繁殖用種なんて言われて差別されていたこともあったけれど今はない。 まあ、発情期があって仕事がしにくいのはあるけどそれ以外はあまりベータと変わらないかも。 俺はオメガだけど自分の種に悲しんだことは1度もない。 てゆーか発情期もまだ来てない半端ものなんだけどさ。 アルファとオメガは"番"という特別な関係を結ぶことができる。この関係はどんなものより固く強い契約のようなものである。 そして、あ．．．これは都市伝説みたいなもんなんだけど運命の番って言ってお互いのフェロモンを他のアルファ(オメガ)より強く感じるってやつがあるんだけど、その相手には理性が効かないーとか。ファンタジーすぎて、、。 まあ、俺には関係ない。なんてったって21歳になっても発情期がまだ来ていない平凡オメガなんだから。 そう。平凡。なのに､､､どうして俺は今こんな料亭でお見合いをしようとしてるんだ、、？！