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焼きもちを妬いてばかりの彼

「ごめんね。和真が焼きもちを妬いて。駄々を捏ねて四季くんを困らせていたんでしょう?あれ?違った?」 「あ、あの、なんでその事を……」 「お爺ちゃんとお婆ちゃんがね、心配してたの。孫がもう一人増えて賑やかになったのに、また、寂しくなるのかなって。だから、和真に、焼きもちを妬かず、四季くんを信じてあげてって頼んだんだよ」 「お爺ちゃんとお婆ちゃんが?」 「うん。だって四季くんは私たちの新しい家族だもの。そろそろ冷めた頃かな?」 結お姉さんが両手にココアが入ったマグカップをそっと握らせてくれた。 「みんな無事よ。警察も懸命に行方を探してくれているみたいだし、すぐに見付かるよ」 「ありがとう結お姉さん」 「私は何もしてないよ。あ、そうだ。あのツンデレ男、四季くんが頼ってくれたのが相当嬉しかったみたいで、すごく喜んでいたよ」 「ツンデレ…男…?」 といったらひとりしかいない。 「悪役に徹するといいながら、四季くんに構ってもらいたくてしょうがないみたいだよ。だからすぐに和真と喧嘩になるんだけどね」 「和真くんと副島さんの面倒をみれるのは四季くんしかいない。だから、これからもふたりを頼むよ」 櫂さんが寒天で作ったグレープフルーツのゼリーを持ってきてくれた。

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