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結ぶ
「まだ結婚式も挙げていないのに、勝手に子どもの話で盛り上がっているんだ。ママ似の可愛い女の子が産まれればいいとか、女の子だったら年も近いし、いとこ同士遊べるとか。困ったものだな」
結お姉さんの赤ちゃん女の子なんだ。女の子がいいなって櫂さんと笑顔で話しをしていたよね。ふたりの願いが叶って本当に良かった。
「四季、横向きに寝れる?大丈夫、最後まではしない。ちょっと確認したいだけ」
何を?と聞き返す前にころっと横向きになっていた。
「なるほどな」
「え?和真さん?ちょっと待って……」
彼が再び手を動かしはじめた。
「いや、なんでもない」
クスリと背後で小さく笑ったような気がした。
「あ…あ…あ、…っ」
長い指が性器に絡みそこをしごくたび、頭がくらくらして嬌声が口をつく。
もうひとつの性器からもクチュクチュと淫らな水音が聞こえてきて、恥ずかしくてシーツに顔を擦り付けた。
「あ、あ、あぁっーー」
一気に劣情が高まっていく。
そしていつしかぎゅっと瞑っている瞼の奥が、白く染まった瞬間ーー
「四季……」
ぞくっと震えがくるような声音で名前を呼ばれ、腰の奥に溜まっていた熱いものがぎゅっと性器の辺りに集まり、一気に弾けた。
「んんっ……」
四肢が吐精に震える。
生温かなものが零れ落ちていく感触に大きく息を継ぎ、喘いでいると、彼が下腹部を臀部に擦り付けてきた。
「四季に負担をかけたくないから、いろいろ調べたんだ。この体位が一番楽みたいだ。これならすぐに挿りそうだ」
色気の滴るような声が耳を掠め、耳朶をチュッと軽く吸われ、彼が何をしようとしているのかようやく理解し、羞恥に頬を染めた。
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