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複雑に絡み合う想い

彼の手の動きがピタっと止まった。 「和真さん?」 恐る恐る顔を上げた。 「四季の前では結姉さんも副島も怒らないから知らないと思うが、ふたりを怒らせたら、めちゃめちゃ怖いだぞ。だから理性を総動員して今夜は我慢する。きみより俺の方が年上なのに、ごめんな。俺の方が子どもで」 「そんなことないよ」 「そうか?お世辞でも嬉しいよ」 「お世辞じゃない」 「ムキになった四季の顔も可愛いね」 おでこにぶちゅっと口付けをされた。 高橋さんのことや園長先生のこと。きよちゃんのこと。施設での思い出や他愛もない世間話など。僕が眠くなるまで傍に寄り添い最後まで付き合ってくれた。 「おはよう」 次に目が覚めたとき部屋のなかはだいぶ明るくなっていた。カーテンからは柔らかな陽の光が射し込んでいた。 「隆之さんが昨夜記者会見を行った。いまだ捕まらない兄に対し、速やかに自首し二人の被害者男性に謝罪し罪を償うように訴えた」 「隆之さん大好きなボスケットボール、やめないよね?」 「あぁ。隆之さんも初瀬川さんも逃げずに兄と向き合う。そう言ってるんだ。だから大丈夫だよ。四季、朝ご飯にしようか?斎藤と吉村が俺に話しがあるみたいだ。食べ終わったらチェックアウトして二人が宿泊しているホテルに移動しよう」 「うん分かった」 宿泊したホテルは朝食付きみたいで、急いで寝癖を直し着替えをして彼と一緒に一階に向かった。

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