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複雑に絡み合う想い

ちらちらと僕たちに向けられる好奇の目。気にしないようにすればするほど気になってしまって。ハンドリムに手を置こうとしたら、 「逃げる必要はない。俺たちは何も悪いことをしていないんだ。堂々としていればいいんだよ」 彼が跪き両手を掲げもたげると、不安を一蹴するように優しく微笑んでくれた。 朝食はバイキング。ご飯、味噌汁、焼き魚、スクランブルエッグなどの卵料理やお惣菜など、栄養バランスを考えた料理が所狭しと並んであった。 何を食べようか悩んでいたら、彼が少しずつお皿に盛ってくれた。 「窓側の席に行く?」 「はい」 ハンドリムをこいで彼の後ろに付いていったら女性スタッフが置いてあった椅子を移動してくれた。「ありがとうございます」ぺこりと頭を下げた。 「和真さんご飯食べないの?」 箸を持ったままほとんど瞬きをせず、じぃーと見つめられて。さすがに恥ずかしくなった。 「今日も大好きな四季と一緒にご飯を食べれる。結婚して良かった。幸せをしみじみと噛み締めていたんだ」 視線が合うなり今度は目を輝かせてにっこりと微笑んでくれた。

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