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深まる謎

「四季、もう大丈夫だ」 彼に言われて恐る恐る顔を顔を上げた。 「和真さん、なんでお巡りさんが佐瀬さんを?城さんは?」 混乱し頭がパニックになっていた。 「まずは落ち着くんだ」 彼が背中を優しく撫でてくれた。 「大丈夫ですか?怪我はありませんか?」 庭で犯人の手掛かりを探していた鑑識の人たちが外から声を掛けてくれた。 「私たちは大丈夫です」 「そうですか良かったです」 誰が怪我をしたかと聞いてもおそらく答えてはくれない。 コオお兄ちゃんと征之おじちゃんが玄関へ急いで向かった。 「空耳かも知れないけれど、石垣巡査、血迷ったかって聞こえた」 「四季もか。実をいうと俺もだ」 『石垣……?』 椅子の上にあったコオお兄ちゃんのスマホから斎藤さんの声が聞こえてきたらびっくりした。 「知っているのか?」 『知ってもなにも、石垣といったら、橋本さんの母親の内縁の夫の名字だ。吉村が今調べているから少し待ってくれ』 岩水に、石垣に、いわさわ……似たような名字ばかりだ、吉村さんのぼやきが漏れ聞こえてきた。

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