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深まる謎
城さんや部下に対しても横暴な態度を取る佐瀬さん。偉そうに威張りながら玄関を出ると、横付けされてあった黒塗りのセダンの後部座席のドアを開け乗り込もうとした。
そのとき、交通整理をしていたひとりのお巡りさんがくるっと体の向きを変えると、なにかを叫びながら佐瀬さんに向かっていった。
あ、あのお巡りさん。
まなみ先生の手紙を見付けてくれたお巡りさんに横顔が似ていた。
その手には拳銃らしき黒いものが握られていた。
「流れ弾が飛んでくるかも知れない。まるべく窓から離れろ‼」
彼とコオお兄ちゃんが同時に声を張り上げた。彼が着ていた上着をさっと脱ぐと頭から被せてくれて、ぎゅっと肩を抱き締めてくれた。
それから数秒後、パンパンと乾いた音が2回聞こえてきた。
「四季まだ動くな」
「結お姉さんたちは?」
「2階にいるから心配ない」
救急車だ!そいつを取り押さえろ!
怒号が飛び交い、騒然とするなか、彼の服にしがみつき、怖くてガタガタと震えていた。
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