380 / 588
後悔
まなみ先生は園長先生ときよちゃんの関係を知り、ショックで丸3日間寝込み、悩みに悩んだ末、30分無料の法律相談を受けるためにとある法律事務所を訪ねた。
そこで偶然にもきよちゃんと鉢合わせになってしまったと書かれてあった。
「まなみ先生は橋本に、四季にしていることはれっきとした犯罪行為だ。自首するように説得を試みたが、全く聞く耳を持たなかったみたいだ。このくらいがちょうどいいかな」
ミルクを更に追加し、温くなったコーヒーをゆっくりと口に運ぶ和真さん。
「四季たちの面倒をずっとみてきたまなみ先生は、橋本が出していたSOSのサインに何で気付いてやれなかったのか、自分を責めたはずだ。信じていた夫に裏切られ、愛情が憎しみに変わったんだと思う。橋本とお腹の子を守るため、円谷が服用している薬を違うものにすり替え、円谷を殺害した。でも、橋本は頼んでない。余計なことをするなとまなみ先生を罵り、人格を否定する言葉で侮辱した。義之は助けに入ったことで橋本に裏切り者扱いされ、それ以降まなみ先生と行動を共にするようになったらしい」
彼がフルーツタルトに入っていた小さくカットされたメロンを皿の端っこにフォークで移動させた。
目が合うなりバツが悪そうにニヤリと笑われた。
ともだちにシェアしよう!