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結ばれた恋
遺体が安置されている病院の霊安室でまなみ先生と対面出来たのはそれから2時間後のことだった。たもくんの付き添いとして特別に許可が下りた。
「まなみ先生、まるで眠っているみたいだね」
死顔はとても穏やかで。幸せそうな表情をしていた。
まなみ先生が生きているんじゃないか。
僕やたもくんを驚かせるために死んだフリをしているんじゃないか。そう思って鼻を啜りながら、そっと頬に手を置いた。
「ねぇ、たもくん、まだ温かいよ。まなみ先生生きてるよ」
何度も体を揺すった。
「四季もういいから」
たもくんが涙を流しながら、僕の手首を掴んだ。
「これから警察に自首する。ごめんね、伯母として何一つ、何もしてあげられなくて。留守電にメッセージが残っていたんだ。すぐに電話をかけ直したけど繋がらなかった。まなみ先生ともっと話がしたかった。いつまでも待ってるからって伝えたかった。それなのに……」
たもくんが膝から崩れるようにその場に倒れ込んだ。
「保」
「保くん」
廊下で控えていた武田さんと武田さんの奥さんが、関係者以外立入禁止ですと制止する警察官の手を振りほどきたもくんに駆け寄った。
「四季大丈夫か?」
彼も警察官の手を振り払い駆け寄ってくれた。
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