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大好きな彼との甘いひととき
「四季、岩水が心配で寝れないのは分かるが、少しは寝ないと体が持たないぞ」
「ありがとう和真さん」
「気分転換になるし、映画でも見るか?見ているうちに眠くなるかも知れないし。そうしよう」
「え?わ、わっ」
ふわりと体が宙に浮いて、慌てて彼のパジャマにしがみついた。
「みんな寝ている時間だ。静かにしていれば、お邪魔虫は起きて来ない」
微笑むとリビングのソファーまで運んでくれた。
「少しだけ明かりを落とそう」
パソコンで配信されている映画を選ぶと、隣に腰を下ろしてきた。
そのまま腰に腕が回ってきて静かに抱き寄せられた。
本編がはじまる前のぼうっと光る画面をふたり並んで眺めていると、お互いの心臓の音が聞こえてきそうな気がした。
大好きな彼が側にいてくれる。
もうそれだけでドキドキが止まらなくなってしまった。
やがて本編がスタートした。
それは恋愛映画だった。
2週間の休暇で帰郷したジョンは、初恋の相手であるサヴァナと再会する。お互いパートナーがいるにも関わらず強くひかれあう二人。そんな映画だった。
お互い好きだったことが分かり、サヴァナを抱き締めて、そのまま口づけ、縺れるようにしてベットに倒れ込む。
ラブシーンに胸がドキリと鳴り、思わず顔を逸らした。
「和真さん、あの」
「恥ずかしい?」
うん、小さく頷くと、
「じゃあ、恥ずかしくならないおまじないをしてあげる」
「おまじない?」
彼を見上げると同時に、柔らかなものがしっとりと唇を覆った。
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