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はじめての家族旅行

「会津若松市は観光名所として有名だけど、美味しい蕎麦屋が集まる街として全国的に有名らしい」 「へぇ~そうなんだ。喜多方に足を伸ばして朝ラーもいいかもな」 「朝ラー?」 「喜多方っていったら喜多方ラーメンだろう?朝から営業しているラーメン屋が何軒もあるみたいだ」 「そうなんだ」 ホテルにチェックインする前にどこか1ヶ所観光してから行こうという話しになり、彼とコオお兄ちゃんがガイドブックを眺めていた。 お昼は温かい天そばを注文し、結お姉さんと半分こして食べた。さっき食べた豆腐もちが以外と腹持ちが良くて、夕御飯が食べれなくなるからお昼は控えめにした。 「ねぇ和真くん、副島、ここまで来たんだし鶴ケ城に行かない?」 「でも、四季は車椅子だし、姉さんだってまだ本調子じゃない。無理をさせるわけにはいかない」 「天気も良いことだし、のんびりと散策するのもいいかなって思って。天守閣に登るのは僕と和真くんと副島の三人でだよ。結、四季くんと待てるよね?」 「うん」結お姉さんが大きく頷いた。 「俺も?なんで?」 コオお兄ちゃんが首を傾げた。 「兄弟としてさらに親睦を深めるためだよ。そうもしないと腹を割って話すことも出来ないだろう?」 櫂さんの言葉にコオお兄ちゃんがはっとし、辺りをキョロキョロと見回した。

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