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決着のとき

カフェの建物が見えてきたとき、ヤスさんたちの足がピタリと止まった。険しい表情で見つめる先にいたのは……。 「……キヨ……ちゃん……」 体が一瞬こわばり、ほんの一瞬、息が止まった。 「それ、ガキのおもちゃじゃねぇぞ。別に発砲しても構わねぇが、なんの罪もない通行人を巻き込むことになる。それに、それは改造銃だ。暴発する可能性だって十分あり得る。赤ん坊には母親が必要だ。今ならまだ間に合う。真山と大人しく赤ん坊のところに帰れ。きっと空腹で泣いてる。母乳で育った赤ん坊は哺乳瓶を受け付けない。あの真山が赤ん坊の父親になるって言ってんだ。素直に受け入れてやったらどうだ?」 黒服の男たちが胸ポケットに手を入れ、卯月さんの前にずらりと一列に並んだ。 体格も身長もあるから陰に隠れてしまい、キヨちゃんがどんな表情でいるのか全く見えなかった。 「オンナ、チャカ」 今までひと言も発しなかった男性がはじめて口を開いたから驚いた。しかも片言の日本語だったから二度驚いた。 「あら~四季くんじゃないの?」 背後から名前を呼ばれその声にドキッとした。身体が冷水を浴びたように竦んだ。

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