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あなたたちだけ幸せになるなんて絶対に許さない
「披露宴がはじまったころ、森下から朝宮さんの奥さんを見つけたって連絡があった。森下の手下が朝宮さんに気付かれないように細心の注意を払いながらあとを付けていた。そしたら脇道から車が飛び出してきてあわや衝突するところだった。それに気を取られているうち朝宮さんを見失った」
「あのひとを手助けしたひとがいるってことですか?」
「あぁ、そうだ。四季が火が怖いことを知っているのはほんの一握りの人間だ。ソイツは朝宮さんによけいな入れ知恵をし、披露宴をぶち壊すようそそのかした。四季に恨みをもつ人間といったら……」
証拠もないのに疑いたくはなかったけど、キヨちゃんの名前しか思い浮かばなかった。
「まさに犯罪者野に下るだな。精神的疾患をもともと抱えていた、本人がとても深く反省している、夫の全面的な支えがあるから更正の可能性が十分ある、まさか情状酌量で執行猶予がつくとはな。五年間犯罪を犯さなければ無罪放免だ。四季に一度たりとも謝ってないのにも関わらずだ」
ヤスさんが悔しそうに地団駄を踏んだ。
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