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第二章・8

 由樹の小さな乳首は、湯上りのせいで濃いピンク色に染まっていた。  そこを紫苑はリップで挟んで摘まみ、細かく甘噛みした。 「ん、ぅん。あぁ、いいよ。すっごく感じる……」 「まだ喋る余裕、あるのか」  そこで紫苑は、ぷくんと尖った豆のような乳首をぬるぬると舐めた。  たっぷりと舐め、唾液と共に強く吸った。 「あ! はぁ、あ!」  由樹の乳首は、ピンク色から紅に色を変えている。  両脚を擦りつけ合い、薄く閉じた瞼の睫毛が震えている。  はぁはぁと息を弾ませながら、由樹は言った。 「ね、紫苑くん。どうして僕の彼氏になりたいの? 僕の、どこが好きになったのかな?」 「さぁね」  まさか、波留のために来夢から引きはがすため、とは言えない。  まだ何か言おうとする由樹を黙らせるため、紫苑は彼の後ろに指を忍ばせた。 「ね、本気? 最後まで、ヤるの?」 「当たり前だろ」  ぐちり、と紫苑は由樹の蕾に指を深く突っ込んだ。  熱い、だが心は寒い夜の始まりだった。

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