19 / 69
第二章・8
由樹の小さな乳首は、湯上りのせいで濃いピンク色に染まっていた。
そこを紫苑はリップで挟んで摘まみ、細かく甘噛みした。
「ん、ぅん。あぁ、いいよ。すっごく感じる……」
「まだ喋る余裕、あるのか」
そこで紫苑は、ぷくんと尖った豆のような乳首をぬるぬると舐めた。
たっぷりと舐め、唾液と共に強く吸った。
「あ! はぁ、あ!」
由樹の乳首は、ピンク色から紅に色を変えている。
両脚を擦りつけ合い、薄く閉じた瞼の睫毛が震えている。
はぁはぁと息を弾ませながら、由樹は言った。
「ね、紫苑くん。どうして僕の彼氏になりたいの? 僕の、どこが好きになったのかな?」
「さぁね」
まさか、波留のために来夢から引きはがすため、とは言えない。
まだ何か言おうとする由樹を黙らせるため、紫苑は彼の後ろに指を忍ばせた。
「ね、本気? 最後まで、ヤるの?」
「当たり前だろ」
ぐちり、と紫苑は由樹の蕾に指を深く突っ込んだ。
熱い、だが心は寒い夜の始まりだった。
ともだちにシェアしよう!