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第二章・7
柔らかな由樹の唇を、紫苑はそっと食んだ。
それを合図に、由樹の口が薄く開く。
舌を差し入れ、ゆっくりと舐め、擦り付けた。
絡ませ、唾液を交換し、上顎を舐めた。
どのくらい、そうしていただろう。
短いような、長いような。
ただ、由樹は紫苑のキスにひどく満足したようだった。
「巧いね、キス。お兄さんより、感じたよ」
「キスだけじゃ、終わらないから」
「僕の身体、欲しい?」
「欲しい。身体も、心も」
由樹の彼氏に、なりたい。
そう言って、紫苑は彼に覆いかぶさっていった。
キスをしながら、部屋着のボタンを次々に外していった。
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