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第五章・5

 軋むベッドの上で、由樹は大きく脚を広げていた。 「ッうぅ、んッ! はぁ、うぅ、んくッ。ね、紫苑ッ」  淫らなポーズを取っていても美しい由樹を組み敷き、紫苑は雑に腰をやっていた。 「何だよ」  そんな紫苑の首に腕を回し、由樹は耳元で囁いた。 「怒ってる? さっきのこと」 「別に」  嘘だ、と今度は脚を紫苑の腰に絡ませてきた。 「波留くんを悲しませたから、怒ってる。そうでしょう」 「黙れよ」  紫苑が抽挿を速めると、由樹は悦がって声を上げた。 「あ、あぁ! んんぅ、う。紫苑、やっぱり優しい、ね」  優しくなんか、ない。  俺は波留が好きなくせに、こうして由樹と平気で寝てるんだから。  紫苑は言葉を出さない代わりに、ごりごり骨を擦り付けた。 「ひぁ、あ! あ、はぁ、あ!」  びゅっと白い体液が飛び、紫苑の腹までかかった。  由樹には散々吐き出させながら、自分は黙々とただ腰をやった。 「ね、お願い。早くちょうだい! 僕の内に、出して!」  スキンが切れていたので、今夜の紫苑は由樹に生挿入しているのだ。  しかし、優しくなんかない紫苑は、イく寸前に由樹からペニスを引き抜いた。 「ヤだっ。んぁあッ!」  熱い紫苑の精は由樹の胸から腹にかけて飛び、その白い肌をべっとりと汚した。

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