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第5話

一二三に来ている服を全部脱がされた。 俺は罪悪感から何も出来ずに立ち尽くしていた。 「酔いは冷めてるよね、独歩。そのまま先にシャワー浴びてていいよ」 確かに今俺は酔いは冷めている。 けど、何も出来なかった。 俺はきっと責められたほうが楽だったから、一二三が言葉で責めてくれるのを待った。 「独歩、オレは責めないよ。攻めるけど」 「頼む、……責めてくれ」 「オレは言ったよね、酔ってる独歩は色っぽいって。もうなっちゃったことはしょうがないじゃん」 一二三も着てるものを全て脱ぎ、俺の腕をとり風呂場に入った。 俺に適温のシャワーを掛けて、スポンジで俺の身体の隅々を丁寧に洗ってくれた。 その丁寧さが一二三の優しさなんだと、俺の駄目なところまで受け入れてくれる一二三を思うと涙が込み上げてきた。 責められるより、優しくされると怖い。 俺にとって一二三の包容力がとても怖かった。 「……ごめん、ひふみっ」 「うん」 「こんなおれで……、すまん」 「うん」 一二三は無表情だった。 きっと怒りたい、いや心の中では怒っている。 「ひふみ」 「オレは独歩を嫌いになれない。何を言われても、何をされても、オレは独歩が好きで愛してるから」 そう言いながら、俺の身体の泡をシャワーで流した。 「……」 「オレの作った食事で独歩は形成されて、オレが洗濯した服着て独歩が会社行って、オレが開発したエッチな身体の独歩。オレの愛を一心に尽くしてる独歩が愛されちゃうのは仕方ないことだとオレは思うことにしたんだ」 その言葉を聞いたとき、一二三の重い愛を感じた。 束縛されるよりも、とても重い愛を俺は一二三から受けている。 その愛し方に少しだけ恐怖を覚えたが、奴からの愛が貰えるならそれで良いと思った。

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