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第7話

それから後の事は、飛び飛びにしか記憶が残っていない。 清司の指で掻き回された後孔に清正の凶器が何度も出し入れされた事は覚えている。 彼の精は濃く、そして少しも衰える事がなかった。 穂の中はたちまち彼の精で溢れ返ったが、それだけでは終わらなかった。 「種は多い方がいい」 そう言った清司も穂の中を堪能したっぷり精を注いだのだ。 朦朧とする意識の中、穂の唇からは男たちを悦ばせるための卑猥な言葉が漏れ、男たちを誘惑しようと腰がひっきりなしに揺れていた。 ある筈のない子宮を身体の奥に感じ、何度も受精を想像し、文字通りイきまくったのだ。 その凄まじい快楽の中で悟った。 もう、二度と普通には戻れない。 心も体も元に戻らない。 狂わされてしまったのだ。 尾村家の男たちに。 「なぁ、最近穂ちょっと変わったよな?」 ある日の夜。 濡れた髪をタオルで拭きながら、清高が声をかけてきた。 「そう?」 鼻歌まじりに畳んだ洗濯物を箪笥にしまっていた穂は口元に笑みを浮かべる。 「そうだよ。だってこんなエロい格好、今まで一回もしたことなかったじゃん」 いつのまにか清高らすぐ真後に立っていて、穂の剥き出しの尻をさわさわと撫でている。 うなじにかかる息は、明らかに興奮がいりまじったものだ。 「ん…こういうの嫌だった?」 「全然嫌じゃないよ。っていうかこんな格好されてムラッとしない男なんかいないだろ」 穂は素肌にエプロンだけをつけた所謂裸エプロンと呼ばれる格好をしている。 もちろん、清高に強制されたわけではなく、彼が仕事から帰るのを見計らって自らしたものだ。 しかも後孔には小型だがローターまで仕込んでいた。 耳をすませば、僅かだがブルブルという振動も聴こえる。 「本当にそう思ってる?」 振り向きながら訊ねると、清高が力強く頷くのが見えた。 「うんうん、めちゃくちゃいい!すごくギュンッてくる!!」 まるで思春期真っ盛りのような興奮した清高の顔に穂は思わず吹き出す。 「よかった。あ、そうそうこれこないだお義父さんが来たときくれたんだよ。清高が仕事でいない時に寂しくないようにって。かわいいでしょ」 穂は背後にいる清高にぬいぐるみを見せた。 長い耳が途中で折れたクリーム色のうさぎは首元に大きなリボンをつけている。 くるくると大きな目をしたそのぬいぐるみをチラッと見ただけで清高は特に興味を示すこともなく、再び穂のうなじに顔を埋めた。 「へぇ、親父が?あんな顔して意外とメルヘンなんだな。ってか親父穂のことめちゃくちゃ気に入ってんじゃん」 清高の手つきや吐息が妖しくなっていくのを感じながら、穂は薄っすらと微笑んだ。 「いつもすごく優しくしてもらってる。ね、これベッドの横に飾っていい?」 「もちろん。穂が家族と仲良くしてくれると嬉しい。いつもありがとな」 ぬいぐるみをベッド脇のサイドテーブルに置くと、穂は寝転んだ清高の上に跨った。 清高の股間は既に硬くそそり勃ち、ボクサーパンツの布の中で窮屈そうにしている。 「すぐ挿れる?それとも口でする?」 「あ〜口がいいかな。今日の穂、エロいからいっぱいしたい。あとお尻こっちに向けてローター咥えてるとこ見せてくれたらもっと嬉しい」 清高の要求に穂は素直に応えた。 清高の顔を跨ぎ、自らの恥ずかしい場所を惜しげもなく見せつける。 「ヤバい、こんなかわいい奥さんがいて俺超幸せ」 上擦った声をあげる清高の股間が、穂の目と鼻の先でビク、ビク、と反応する。 その様を見つめながら、穂は目を細めた。 次にベッド脇のサイドテーブルの方へ視線を向ける。 そして、かのように、ぬいぐるみに向かって唇を舐めてみせたのだった。 「僕も尾村家に嫁げてすごく幸せだよ」 end.

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